2017/10/01 09:00

処方せん調剤/薬歴

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 薬歴簿とは、薬局版のカルテと言えます。薬局ではひとりひとりに薬歴簿を作成し、最初にお伺いした基本情報(今までにかかった病気・飲んでいる薬・食べ物などのアレルギー・薬の副作用など)、調剤した薬の使用経過、服薬指導の内容を薬歴簿に記録・保管しています。次回以降も、安心の医療のために、これを活用し、薬の副作用、相互作用や重複の防止に役立てています。

 ​薬歴簿は患者さんの大切な個人情報を含むため、薬局では、作成・運用にあたり、十分に配慮し、適切に管理しています。

 

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【制度の解説】

〇薬歴管理

調剤された医薬品だけでなく一般用医薬品を含めた薬歴管理を行い、服薬指導をすることが医薬分業のメリットであること。医薬品の適正使用、特に、重複投薬や相互作用の防止のために、薬歴管理と服薬指導が不可欠であること。患者さんとの対話を基に、処方医に情報を提供すること、その過程の記録を残すこと。以上が薬剤師の任務として示されています。

関連する規則)「薬局業務運営ガイドライン」、厚生省薬務局長通知、平成5年4月30日.

 

〇個人情報の保護

 薬局は、個人情報取扱事業者にあたり、薬歴は、個人データにあたります。したがって、薬局では、個人情報保護法に基づいて、適切に個人情報を管理しなければなりません。また、ご本人から、開示依頼があった場合、特別の事由(※)がある場合を除いて、ご本人に開示します。

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(※)以下のいずれかに該当する場合、開示しないことがあります。(個人情報保護法第25条第1項)

 一  本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合

 二  当該個人情報取扱事業者の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合

 三  他の法令に違反することとなる場合

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関連する法律)「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」

関連する規則)

1.「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、個人情報保護委員会・厚生労働省、平成29年4月14日通知、同年5月30日適用.

2.「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」に関するQ&A(事例集)、個人情報保護委員会事務局・厚生労働省医薬生活衛生局他、平成29年5月30日適用.

 (平成 29 年 5 月 30 日 )

3.「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」及び「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」に関する Q&A、個人情報保護委員会、平成29年2月16日(平成29年5月30日更新).

4.「個人情報保護に関する薬局向けQ&A」、日本薬剤師会、平成29年9月11日.