2018/03/03 10:00

薬の使い方/点鼻薬

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点鼻薬を使う目的

 点鼻薬は、鼻局所に薬の効果を発揮させるため、もしくは、鼻粘膜から吸収させて全身に薬を効かせるために使う場合があります。ここでは、鼻局所に薬を効かせるために使う場合の、点鼻薬の使い方をご紹介します。

 

 鼻に効果を発揮する点鼻薬には、主に、以下のような効果の薬があり、目的に応じて、使い分けられます。

 

1. 血管収縮薬

鼻粘膜の充血・うっ血をとることで、鼻づまりが楽にするために使います。

注意)即効性があるため、何度も使いたいと思う方も多いですが、必ず、回数を守って使ってください。使いすぎが原因の鼻水・鼻づまりが起こる可能性があります。

 

2. アレルギー薬

アレルギー反応を抑えることで、鼻中の違和感や鼻水などの鼻症状を薬にするために使います。

 

3. 点鼻ステロイド薬

アレルギー症状や炎症(発赤や腫れ)をとることで、鼻水などの鼻症状や鼻づまりを楽にするために使います。

液状と粉末状があります。粉末状のものは、操作の手順は多くなりますが、鼻腔内に付着して長持ちする、液が垂れてこないというメリットが期待できます。

 

 全身に薬効を発揮することを目的とした点鼻薬は、鼻に噴霧後、薬の成分が血管内に取り込まれ、全身に運ばれることで、全身に効果を発揮することができます。例えば、片頭痛薬、ホルモン薬、尿量を調節する薬などが、使用されています。

 

 

点鼻薬の使い方

点鼻薬の使い方には、噴霧タイプ(液状、または、粉末状)や、滴下タイプがあります。

 

噴霧タイプの使い方:いろんな点鼻薬が、噴霧タイプに該当します

(液状)

鼻水をかんでから使用してください

②点鼻薬をよく振ってください

 (懸濁液タイプの点鼻薬の場合、液を均一にするためによく振ってください)

②頭を少しうつむき加減にして、鼻孔の入り口に点鼻薬のノズルをあて、噴霧します。

 (説明を受けた回数だけ噴霧してください)

③これを、もう片方の鼻孔にも行います。

1日の点鼻回数は、点鼻薬の種類によって違いますので、医療機関や薬袋をご確認ください。

 

薬によっては、「噴霧後、頭を後方に傾けで、薬液をしみこませてください」と指示がある場合もあります。また、噴霧後に鼻から息を吸い込むときは、ゆっくりと吸い込んでください。鼻からフンッと勢いよく息を吸い込む必要はありません(のどの方に流れてしまうため。のどに流れた場合は、うがいをしてください)。

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粉末状の点鼻薬(噴霧タイプ)も基本的には同様ですが、粉を出すための操作が必要です。点鼻薬ごとに指示通りに使用してください。

 

滴下タイプの使い方:特に、嗅覚障害の治療のために、使われます

※医療機関で指示を受けたとおりに使用してください。側臥位や懸垂頭位など、複数の方法があります。ご自身に合った方法を、医療機関で指示されると思いますので、ご確認ください。

 

 

市販薬の点鼻薬を使うときの注意点

 市販されている点鼻薬は、血管収縮薬や抗ヒスタミン薬(鼻水をとめる)など、複数の薬効成分を含んでいるものが多いです。上記のように、特に血管収縮薬を含んだ点鼻薬を使うときは、市販薬の点鼻薬でも、点鼻薬の使いすぎによる副反応として、鼻症状が起こることもありますので、回数を守って使用することが、大変、重要です。