薬は、その特徴に合わせて飲む時間が決まっています。
それは、薬の効果が十分に発揮されるように、薬の副作用が出ないように。
薬を決まった時間に飲むことは、一定量の薬が体の中に入っている状態ができるので、
一定の薬の効果を得るために、大切です。
基本的なルールを理解した上で、「こんなときどうしたらよい?」かを、尋ねると安心です。
(例えばこんなこと)
・飲み忘れに気づいたら、どうしたら良いの?
・朝ごはん食べない時は、薬はどうしたら良いの?
ぜひ、ご相談ください。
◯薬を飲むタイミング
まずは、基本的なルールを押さえておきましょう。
「食前」
食前とは、胃の中に食べ物が入っていない時に、薬を服用することです。
つまり、食事の1時間前〜30分前に服用することです。
「食後」
食後とは、胃の中に食べ物が入っている時に、薬を服用することです。
つまり、食後の30分以内に服用することです。
「食間」
食間とは、食事と食事の間の時間に、薬を服用することです。
つまり、食事の2時間後に服用することです。
「就寝前」
就寝前とは、一般的には、就寝30分前に薬を服用することです。
(ただし、薬によっては、寝床の支度を整えた後、就寝直前に飲む薬もあります)
「頓服(とんぷく)」
頓服とは、症状があるときに薬を服用します。
例えば、発作が出た時など。
一般的には、「食後」に飲む薬が多いです。
これは、
・食事のタイミングに合わせて服用すると、決まった時間に服用することができる
・食後に服用すると、胃腸に負担がかかりにくいから
といった理由からです。
でも、
・食事が薬の吸収に影響する場合もあるため
その時は、それを回避するための服薬タイミングが行われます。
【こんなときは注意!】
・服用時間が細かく決められている薬:起床時の薬 (記事作成中)
・食事と薬のタイミングが大切な薬:糖尿病治療薬 (記事作成中)
【こんなときはどうしたら良い?】
・薬の飲み忘れに気づいた時 (記事作成中)
(関連記事)
おくすり Q&A/いつ服用したら良いの?(2020.2.18)
服用する量・期間を守りましょう
薬は、服用後、体内に吸収され、目的の部位に到達して、薬効を発揮します。それと同時に、体内の解毒作用(主に肝臓の働き)や不要なものを対外に排泄する作用(主に腎臓の働き)によって、薬は体外に排出されます。
体内で薬として薬効を発揮するためには、”ちょうど良い量”があります。これを治療域といいます。治療域を維持するために、薬には、必要な用量や服用間隔が定められています。
これよりも、多すぎると、薬の作用が強くでて、「効き過ぎ」の状態になります(下図左)。また、少なすぎると、薬が足りずに、薬の作用がでない、「薬が効かない」状態になります(下図右)。
薬は、定められた量より多く飲んだからといって、より効くものではありません。多く飲みすぎることによって、副作用や中毒が現れることもあります。
また、服用期間を守ることも大切です。自覚症状が治ったからといって服用をやめると、病気が再発することや完治することがありますので、自分で判断せずに、医師や薬剤師に相談しましょう。
◯薬、何と一緒に飲みますか?
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◯薬、どのように飲みますか?
錠剤が飲めない時は、噛んだり、割ったりしてもよい?
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飲み込みやすい体勢に気をつけてみましょう(2023.4.17)
薬の正しい使い方
外用薬の正しい使い方
こどものくすりの使い方 https://ph-info.info/kodomo
・お子さんの薬の使い方をこちらのページにまとめました
(順次作成中)
〇薬を正しく使うための要点〇
薬を受け取ったら、薬袋や説明書きに
記載されている内容を確認しましょう
不明な点は、薬局に尋ねましょう
参考資料)
[1] 厚生労働省、日本薬剤師会:「知っておきたい 薬の知識」、平成29年10月.