骨粗鬆症


骨粗鬆症

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、 骨の強さが低下して、骨折しやすくなる病気です。

初めのうちは、 痛みなどの症状がないことも少なくありません。

骨粗鬆症の治療で大切なのは、 骨密度の数字だけではなく、 これから起こる骨折を防ぐことです。

骨粗鬆症は気づきにくい病気です

骨粗鬆症は、 骨折するまで気づかないことがあります。

特に背骨の骨折は、 必ずしも強い痛みを伴うとは限りません。

身長や姿勢の変化、 これまでの骨折などが、 骨粗鬆症に気づくきっかけになることがあります。

骨粗鬆症に気づくセルフチェック

最近、身長を測っていますか?
身長の低下は、気づいていない背骨の骨折を見つける手がかりになることがあります。
健診結果や過去の記録と比べながら、変化がないか確認してみましょう。

当てはまる項目がないか、 確認してみましょう。

まず確認したい「骨折のサイン」
  • 若いころと比べて、身長が4cm以上低くなった
  • 背中や腰が以前より曲がってきた
  • 軽く転んだだけなど、大きな力が加わっていないのに骨折したことがある
  • 突然、背中や腰に強い痛みが出たことがある
骨が弱くなりやすい条件
  • 閉経後である
  • 高齢になってきた
  • やせている、または体重が少ない
  • 両親のどちらかが、軽い転倒などで太ももの付け根を骨折したことがある
  • ステロイドの飲み薬を長期間使ったことがある
  • 関節リウマチなど、骨粗鬆症になりやすい病気がある
  • 喫煙している
  • お酒を多く飲む習慣がある
  • 最近、転ぶことが増えた

チェックがついたからといって、 骨粗鬆症と診断されるわけではありません。

特に、 「身長が縮んだ」 「軽い転倒などで骨折した」 「背中や腰が曲がってきた」 といった変化は、 知らないうちに背骨の骨折が起きていることに 気づくきっかけになる場合があります。

気になる項目がある場合は、 骨密度検査などについて 医療機関へ相談してみましょう。

骨粗鬆症はどのように調べる?

骨粗鬆症は、骨密度の数字だけで判断するわけではありません。

これまでに骨折したことがないか、 背骨に骨折がないか、 骨密度がどのくらいかなどを確認して、 総合的に判断します。

骨密度を調べる

骨密度検査では、 DXA(デキサ)法などを使って、 腰の骨や太ももの付け根などの骨密度を測定します。

骨折がないか確認する

背骨の骨折では、 強い痛みが出ないこともあります。

身長が縮んだ、 背中が曲がってきたなどの変化から、 検査につながることもあります。

なぜ骨折を防ぐことが大切?

骨粗鬆症では、 背骨、太ももの付け根、手首などが 骨折しやすくなります。

特に高齢になってからの骨折は、 その後の生活にも影響することがあります。

  • 歩くことが難しくなる
  • 外出する機会が減る
  • 筋力が低下する
  • 日常生活で介助が必要になる

骨粗鬆症の治療は、 「今ある痛みをとるため」だけではありません。
これから起こる骨折を防ぎ、 生活を守ることが大きな目的です。

骨折を防ぐためにできること

骨粗鬆症では、 薬・運動・食事を、 その人の状態に合わせて組み合わせていきます。

詳しい内容は、 それぞれのページで紹介しています。

よくある質問

Q. 骨粗鬆症になると必ず痛みが出ますか?

いいえ。 骨粗鬆症そのものでは、 痛みなどの自覚症状がないことも少なくありません。

背骨の骨折でも、 強い痛みを感じないことがあります。

Q. 骨密度が低いと必ず骨粗鬆症ですか?

骨密度は大切な検査ですが、 骨粗鬆症の診断は骨密度だけで決めるものではありません。

これまでの骨折や背骨の状態なども含めて、 総合的に判断します。

Q. 身長が縮んだのは年齢のせいでは?

加齢によって身長が変化することはありますが、 身長の低下は、 気づいていない背骨の骨折を見つける 手がかりになることもあります。

若いころより大きく身長が縮んだ、 背中が曲がってきたなどの変化がある場合は、 一度医療機関へ相談してみましょう。

Q. カルシウムをとれば骨粗鬆症は治りますか?

カルシウムは骨の健康に必要ですが、 カルシウムだけで骨粗鬆症を治療できるわけではありません。

食事全体を整えることに加えて、 骨折の危険が高い場合は、 薬による治療が必要になることがあります。

→ 骨粗鬆症の食事療法を詳しく見る

Q. 運動した方がよいですか?

運動は、 骨への刺激だけでなく、 筋力やバランス能力を保ち、 転倒を防ぐことにもつながります。

ただし、 すでに骨折している方や 強い痛みがある方では、 運動内容に注意が必要です。

→ 骨粗鬆症の運動療法を詳しく見る

Q. 骨粗鬆症の薬はずっと続けますか?

すべての薬を、 一生同じように続けるわけではありません。

薬の種類、骨密度、 これまでの骨折、 治療経過などを確認しながら、 続けるか、変更するかなどを判断します。

自己判断で中止せず、 気になる場合は医師・薬剤師へ相談してください。

→ 骨粗鬆症の薬を詳しく見る

Q. 何歳になったら骨密度を調べた方がよいですか?

年齢だけでなく、 これまでの骨折、 体重、家族歴、 使用している薬などによっても 骨粗鬆症の危険性は変わります。

また、自治体では、 対象となる年齢の女性を対象に 骨粗鬆症検診を行っている場合があります。

気になる場合は、 お住まいの自治体の検診情報や 医療機関での骨密度検査について確認してみましょう。

まとめ

  • 骨粗鬆症は、骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です
  • 症状がないまま進んでいることもあります
  • 身長低下や軽い転倒での骨折は、気づくきっかけになります
  • 骨密度だけでなく、骨折歴なども含めて診断します
  • 治療では、薬・運動・食事を組み合わせて骨折を防ぎます

「自分も一度調べた方がよいかな?」 と思ったときは、 医療機関や薬剤師へお気軽にご相談ください。

薬を使っている方へ
骨粗鬆症の薬の飲み方、 注射の予定、 歯科治療との関係などについても 薬局でご相談いただけます。

参考情報

・骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン
・厚生労働省 e-ヘルスネット
・Vogt TM, Ross PD, Palermo L, et al. Mayo Clin Proc. 2000;75:888-896.