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2026-10-07 12:10:00

骨粗鬆症の運動療法


骨粗鬆症の運動療法

骨粗鬆症では、 薬や食事だけでなく、 体を動かすことも骨折予防につながります。

運動には、 骨に適度な刺激を与えるだけでなく、 筋力やバランス能力を保ち、 転びにくい体をつくる役割があります。

大切なのは、 激しい運動をすることではなく、 自分の状態に合った運動を無理なく続けることです。

なぜ運動が大切?

骨は、 体重がかかったり、 筋肉が骨を引っ張ったりする刺激を受けています。

ウォーキングや筋力トレーニングなどの運動は、 こうした刺激を骨に与えることにつながります。

骨折を防ぐには「骨」だけではありません

骨を守ること+筋力を保つこと+転ばないこと
この3つを一緒に考えることが大切です。

運動の4つのポイント

① 歩く

ウォーキングは、 体重を支えながら行う運動なので、 骨への適度な刺激につながります。

買い物や散歩など、 日常生活の中で歩く時間を増やすことから始めてもかまいません。

② 筋力を保つ

筋力が低下すると、 立ち上がる、歩く、階段を上るなどの動作が難しくなり、 転倒しやすくなることがあります。

特に、 太ももやお尻など、 立つ・歩くために使う筋肉を保つことが大切です。

椅子からの立ち座りなど、 日常動作を利用した運動から始めることもできます。

③ バランス能力を保つ

骨折を防ぐためには、 骨を強くするだけでなく、 転ばないことも重要です。

安全を確保したうえで行うバランス運動は、 転倒予防につながります。

④ 普段の活動量を保つ

「運動の時間」を特別につくらなくても、 日常生活の中で体を動かす機会を増やすことができます。

  • 近い場所なら歩いてみる
  • 座っている時間を少し減らす
  • 買い物や家事で体を動かす
  • 無理のない範囲で外出する

どんな運動から始めればいい?

運動習慣がない方は、 最初からたくさん運動する必要はありません。

まずは、できそうなことを1つ
  • いつもの散歩を少し続けてみる
  • 買い物で少し歩く
  • 椅子からゆっくり立つ・座る動作を行う
  • テレビを見ながら体を動かす

「運動しなければ」と構えすぎず、 今より少し体を動かすところから始めてみましょう。

ウォーキング

ウォーキングは、 特別な道具がなくても始めやすい運動です。

厚生労働省のe-ヘルスネットでも、 ウォーキングなどの 体重がかかる運動が骨粗鬆症予防のための運動として紹介されています。

続けるコツ

  • 毎回同じ時間でなくてもよい
  • 買い物や散歩を利用する
  • 疲れた日は短くする
  • 体調が悪い日は休む

筋力トレーニング

筋力トレーニングは、 筋肉だけでなく、 筋肉を通じて骨にも刺激を与えます。

特別な器具がなくても、 自分の体重を利用した運動があります。

例えば「椅子からの立ち座り」

安定した椅子を使い、 ゆっくり立ち上がり、 ゆっくり座ります。

最初から回数を増やす必要はありません。

「少し楽にできる」と感じる程度から始め、 体調を見ながら続けます。

転倒を防ぐことも大切です

骨粗鬆症では、 転倒が骨折のきっかけになることがあります。

運動だけでなく、 生活環境も一緒に確認してみましょう。

  • 床に物を置きっぱなしにしない
  • 小さな段差や電気コードに注意する
  • 夜間のトイレまでの通路を明るくする
  • 滑りやすい履物を避ける
  • 必要に応じて手すりを使う

また、 眠気やふらつき、 立ちくらみを起こす薬が 転倒に関係することもあります。

「薬が増えてからふらつく」 「最近転びそうになる」 という場合は、 薬剤師にもご相談ください。

骨折している方は注意

すでに骨粗鬆症と診断されている方すべてが、 同じ運動をしてよいわけではありません。

特に、

  • 背骨を骨折したことがある
  • 最近骨折した
  • 強い腰痛・背部痛がある
  • 歩くと強い痛みがある
  • 転倒を繰り返している

といった場合は、 自己判断で強い運動を始めず、 医師や理学療法士などに相談してください。

「たくさん運動すればよい」わけではありません

骨粗鬆症の運動では、 強い負荷をかければかけるほどよい、 というわけではありません。

年齢、 骨折の有無、 筋力、 バランス能力、 関節の痛みなどによって、 適した運動は変わります。

安全に続けられる運動を、 長く続けることが大切です。

こんなときは運動を中止して相談を

運動中や運動後に、 次のような症状がある場合は、 無理をせず中止してください。

  • 突然の強い背中・腰の痛み
  • 転倒したあとから続く痛み
  • 歩けないほどの痛み
  • 胸の痛み
  • 強い息切れ
  • めまい・ふらつき

症状が強い場合や、 骨折が心配な場合は、 医療機関を受診してください。

よくある質問

Q. 毎日運動しないと意味がありませんか?

毎日できなくてもかまいません。

続けられないほど頑張るより、 自分の生活の中で無理なく続けることが大切です。

Q. 散歩だけでもよいですか?

散歩は、 始めやすい運動のひとつです。

歩くことに加えて、 体の状態に応じて筋力やバランスを保つ運動も取り入れられると、 転倒予防につながります。

Q. 膝や腰が痛くても運動した方がよいですか?

痛みの原因や程度によって異なります。

強い痛みがある場合は、 無理に運動を続けず、 医師や理学療法士などに相談してください。

Q. 骨折したことがあっても運動できますか?

骨折後にも、 状態に応じた運動やリハビリテーションが行われます。

ただし、 骨折した場所や治療の段階によって 行ってよい運動が異なります。

自己判断で負荷を増やさず、 医師や理学療法士の指示を確認してください。

まとめ

  • 運動は、骨への刺激だけでなく転倒予防にも役立ちます
  • ウォーキングや筋力トレーニングなどが基本です
  • 筋力とバランス能力を保つことも大切です
  • 最初から完璧な運動をする必要はありません
  • 今より少し体を動かすところから始めましょう
  • 骨折歴や強い痛みがある場合は、運動内容を医療者に相談しましょう

「どのくらい動いてよいか分からない」 「薬を飲んでからふらつく」 など気になることがあれば、 医師・薬剤師・理学療法士などへご相談ください。

関連ページ

→ 骨粗鬆症について

→ 骨粗鬆症の薬

→ 骨粗鬆症の食事療法

参考情報

・厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症予防のための運動-骨に刺激が加わる運動を」
・厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
・骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン