2021/12/11 09:00
【薬と飲み物の相互作用】炭酸飲料
薬と食品の相互作用の仕組みについて、引き続きお伝えします。
◯炭酸飲料
炭酸飲料は、「酸性」の飲み物です。
液体の酸性やアルカリ性という特徴を示す尺度に、pH があります。
pH が変化すると、物体が液体に溶けるときの「溶けやすさ」に影響を及ぼすことがあります。
炭酸飲料を飲んだ後は、口の中が酸性に近づくため、虫歯ができやすい環境になります。(だからこそ、歯磨きが大切です)
また、炭酸飲料を飲んだ後は、胃や腸の中も普段よりも酸性側に近づくことになります。
そのため、pH が変わると溶けやすさが大きく変わりやすい薬は影響を大きく受けることになります。
薬によって、pH の変化によって、溶けやすくなるもの、溶けにくくなるものがあります。
その結果、薬の効き目が強くなったり、弱くなったり、影響をうけてしまいます。
また、炭酸飲料は胃酸の分泌も活性化させると言われています。
そのため、胃の治療中の方は、薬の効果が得にくいという影響が出る可能性もあります。
これまでの記事も、参考になさってください。
2021.12.07 【薬の使い方】薬の正しい飲み方と、そのわけ
2021.12.08 【薬の使い方】飲み合わせが悪い薬がある飲料は?
2021.12.09 【薬と飲み物の相互作用】グレープフルーツ
2021.12.13 【薬と飲み物の相互作用】ミネラルウォーターで飲んではダメな薬?【特別編】