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2020-02-13 13:00:00

おくすり Q&A/錠剤が飲めないときは?

薬の知識 >おくすり Q&A

 

Q. 錠剤が大きくて飲めません。噛んで(もしくは、割って)飲んでもいいですか?

 

A. 錠剤は、原則、そのまま飲んでください。

噛んだり割ったりして良い錠剤と、できない錠剤があります。

飲めない場合は、異なる剤型(粉薬など)に変更できる場合がありますので、相談してください。

 

(薬剤師のおもい)『薬を飲むのに、ガマンはしてほしくありません。どんな工夫ができるか、相談していただき、一緒に考えたいと思っています。』

 

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 薬の種類は、大きく分けて、3種類があります。

  ・内服薬・・・口から飲む薬(「内用薬」と言われることもあります)

  ・外用薬・・・塗ったり、貼ったりして使う薬

  ・注射薬・・・薬を直接、体内に入れて使う薬

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 内服薬には、製剤の作り方によって、錠剤、カプセル剤、粉剤、シロップ剤などがあります。 これは薬の使用目的に合わせて、適切な形に製造されています。おそらく、皆さんが良く目にされるのが、錠剤ではないでしょうか。

 錠剤は、製剤の特長から、大きく、『ラムネ型』と『マーブルチョコ型』に分けられます。ラムネやマーブルチョコを噛んで断面を見たことはありませんか?

 ラムネの中身は均一ですが、マーブルチョコは、表面にカラフルなコーティングが施されていますよね?

 錠剤の製剤特長.jpg

 ラムネは粉末を圧縮して成型しています。薬の場合、そのようなラムネ型の成型をされたものを、素錠や裸錠と呼びます。この場合は、どこで切ってもほぼ均一に薬を含んでいる状態です。

 

 マーブルチョコ型の錠剤では、特別な工夫が施されています。図のように、一番表面に近いところでは、薬の苦味や酸味を抑えるために甘くする(「糖衣錠」といいます)こともあります。一番外側の層は、薬を湿気から守る目的でコーティングすることもあります。

 図の場合、口から飲んだ薬が、胃に到達すると、胃で溶ける膜が溶けた後、胃で溶ける薬の成分が溶け出して、体内に吸収され、やがて薬の作用を発揮します。次に、腸に到達すると、腸で溶ける膜が溶けた後、腸で溶ける薬の成分が溶け出して、体内に吸収され、薬の作用を発揮します。

 薬によっては、胃では溶けずに、腸で溶けることを目的とするものもあります。例えば、胃酸に弱く、胃で分解されるような薬の成分の場合、薬の成分を胃酸から守り、本来溶けるべき腸で溶けだすような工夫が施されています。これを、「腸溶錠」と呼びます。

 その他、薬を1日1回だけ飲んで長く聞くように、錠剤がゆっくり溶けるように工夫されている製剤もあります(これを、「徐放錠」と言います)。

 

 このように、薬は、薬の性質や目的に応じて、薬の作用を発揮し、副作用が少なくなるように、うまく工夫して製剤が作られています。工夫された錠剤の場合、噛み砕いてしまうと、せっかくの工夫が失われてしまい、その結果、薬の効果が得られない、もしくは、予想しなかった副作用につながることがあります。

 すべての薬が粉砕できるわけではありません。

 

 

 大きいなどの理由で、錠剤のままでは服用することが困難な場合、

1. 素錠(いわゆる、ラムネ型)であって、割線(注1)が入っている薬は、割線で半分に割ったり、粉砕して服用することができます

2. 工夫された製剤(いわゆる、マーブルチョコ型)では、割ったり粉砕することはできません

(ただし、その工夫が、苦味軽減の糖衣のみであれば、分割可能と説明を受ける場合もあります)

飲みにくい場合は、自己判断で砕かずに、医師・薬剤師に状況を伝えてください。

 

 薬によっては、同じ成分で、粉薬や口の中ですぐに溶ける錠剤(「口腔内崩壊錠」「OD 錠」と言います)などの他の剤型に変更することができる場合もあります。困ったことがあれば、なんでも相談してください。

 

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解説)

注1 割線・・・錠剤の端から端まで刻まれた谷状の割れ目。

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