2023/05/29 15:01
薬の使い方/坐薬
坐薬(ざやく)とは?
坐薬とは、肛門から薬を入れる投与方法です。薬の成分は、直腸粘膜から吸収されて、全身をめぐって、効き目を示します。
口から飲めない場合にも使える投与経路です。
口から飲むよりも、早く効く、と言われています。
坐薬の使い方
①坐薬は、アルミ(銀色)やプラスチック(白色)の包装に包まれています。
包装をめくって、中にある坐薬を取り出してから、使いましょう。
②坐薬の向き
坐薬は、太い方から入れるのが、正しい向きです。
太い方から入れると、入れた後に、外に出にくいです。
入れる前に、
・包装の上から、軽く手で握って、表面を溶かしたり
・水で濡らしたり
・少量のワセリンをつけると
入れやすいです。
なお、坐薬を入れると、刺激になって大便が出やすいので(便と一緒に薬がでてしまう)、
事前に排便を済ませておきましょう。
③坐薬の入れ方
赤ちゃんに坐薬を入れるときは、おむつ替えの要領で、赤ちゃんの足を握った状態で、坐薬を入れましょう。
介助する方の指の第一関節くらいまで入れられると良いです。
入れたら、指はすぐに外し、外から、肛門を押さえましょう。
幼児〜大人の場合は、横向きに寝て、足は軽く曲げた方が入れやすいと思います。
④坐薬を入れた後は、ゆっくりと足を伸ばしましょう。
足を伸ばすと、肛門周囲の筋肉が閉まるので、坐薬がぬけにくくなります。
赤ちゃんの場合は、足を伸ばして、たて抱きすると良いでしょう。
こんなときどうする?〜坐薬〜
「坐薬を入れた後に、薬が出てきたら?」
A. 出てきた薬を観察してください。
・坐薬を入れた後、10分以内くらいに出てきた
・薬をみると、ほぼ、入れた時のままの形
→薬は溶けていないので、もう一度入れ直しましょう。