笑顔で支える認知症ケア
こんにちは、こはく堂薬局です。
このまえ、認知症の研修会で学んだ内容から、お伝えします。
65歳以上の4人に1人は、認知機能が低下します。
物忘れの低下など認知機能が低下したことで、日常生活に支障をきたし、本人や家族が“困った”と感じるときに、「認知症」と診断されます。
認知症とは、物忘れを引き起こす病気の総称で、原因はいろんな病気があります。
認知症を起こす代表的な病気には、4つあります。
・アルツハイマー型認知症
・レビー小体型認知症
・脳血管性認知症
・前頭側頭葉型認知症
中でもアルツハイマー型認知症でお困りの方が半数以上を占めています。
人の記憶は、脳で、記憶の引き出しの中に整理されています。
記憶する時には、引き出しの中に、情報をしまいます。
思い出す時には、引き出しの中から、適切な情報を取り出します。
アルツハイマー型認知症では、「情報をしまう」ことに障害が出ることが特徴的です。
つまり、新しく記憶することが、だんだん苦手になっていきます。
しかし、以前に覚えた記憶はあるので、昔の話題をすると、記憶を取り出して、お話することはできます。
認知機能が低下したとき、多くの人は、
自分をもどかしく感じ、他の人に迷惑をかけたくない!と思います。
でも、そこで、「早くして」「なんでできないの?」とせかしたり、怒られたりすると、
一層「がんばりたい」という気持ちが大きくなります。
「がんばりたい」気持ちが大きくなりすぎると、他のことを邪魔して、他のいろんなことを忘れさせてしまいます。
ご本人の「頑張りたい」気持ちを理解せずに、他の人が否定してしまうことは、
ご本人にとって嬉しいことではありませんし、症状を悪くさせてしまいます。
家族の笑顔が一番の支えとなります。
でも、介護する家族の方は、もちろん、毎日、必死に支えていらっしゃいます。
大変な中で、「笑顔になりなさい!」というのは、大変なことです。
そこで、どうしたら良いのか。
「共有ノート」を提案しています、というお話でした。
共有ノートの中には、
ご本人が、どのような時に笑顔になったかを書いておきましょう
それを、ご家族で共有しましょう
人の笑顔を見ると、相手も嬉しくなります。
笑顔を見つけるヒント
アルツハイマー型認知症では、昔の記憶は残っていることが特徴的です。
ご本人の記憶を取り出してあげましょう。
「好きなものは何ですか?」
好きなものの話をすると、人は笑顔になります。
・食べ物
・季節
・好きなこと
・好きな場所
「秋では、どんなことが好きですか?」
いろんな好きなことを聞いてみましょう。
その「好き」を、共有ノートに書いておきましょう。
もちろん、家族の方も大変なことや悩みもあると思います。
そんな時には、思いを相談できると良いですね。
家族の会なども各地で開かれています。そのようなところに参加してみたり、
もちろん、薬局でも、お話伺います(守秘義務がありますので、ご安心ください)。