「こどものくすり」 まとめたページを作りました
こんにちは、こはく堂薬局です。
子どもさんにお薬を飲ませるとき、
「どう飲ませたら良いんだろう?」ご不安もあると思います。
薬局店頭では、なかなかお伝えしきれていない内容も多いと思い、
いつでも内容を振り返られるように、情報をまとめてみました。
よろしければ、ご利用ください。
飲み込みやすい体勢に気をつけてみましょう
以前に、錠剤が飲めないときは?という記事で、
錠剤には意味があるので、原則、そのままで飲んで欲しいこと、
薬によっては、錠剤を粉薬に変えられるので相談して欲しいこと、
などをお伝えしました。
今回は、飲み込みやすい体勢について、ご説明します。
錠剤が飲めないという悩みを持っていらっしゃる方、実は、とても多いです。
このページも、「錠剤 飲めない」というキーワードで検索して、たどり着いた方も多くいらっしゃいます。
錠剤が飲み込めないことは、決して恥ずかしいことではありません。
皆さんが悩んでいらっしゃいます。
錠剤が飲み込みづらい、いつまでも残っているような感じがする、
とお悩みのみなさま。
ワンポイント!アドバイスをさせてください。
①まずは、最初に水を一口飲んでみてください。
口の中から食道まで、粘膜が潤うので、薬がくっつきにくくなります。
②錠剤とカプセルなど、異なる剤型の薬は、別々に飲みましょう。
錠剤は、下に沈みますが、カプセルは上に浮き上がります。
そんな特徴が違う薬を一緒に飲もうとしても、飲み込みづらいです。
薬は、それぞれに飲みましょう。
③飲み込みやすい体勢に気をつけてみましょう。
一生懸命飲もうとして、上を向いて、一気に飲もうとする人がいます。
実は、それが逆効果です。
嚥下するとき、本来、飲料や食物は、食道の方に送られます。
食道は喉の後ろ側に位置しています。
上を向くと食道はせまくなり、気管への道が開くので、気管の方に、間違って入りやすい状態になります。
これが、むせの原因になります。
また、カプセルは水に浮くので、浮いた状態で、口の中に残りやすいです。
では、どうしたらよいのでしょうか。
前を向いて、軽くあごをひきましょう。
下を向く、というよりも、軽く顎をひくくらいが、ちょうど良いです。
この姿勢は、食道が広がり、気管は狭くなります。
そのため、むせにくいです。
また、カプセルが水に浮いた状態でも、のどの突き当たりにあたるので、
食道に上手に送り込まれます。
錠剤を飲み込むのが難しいという方、
フッと息を吐いて、
軽くあごを引いて、飲んでみてください。
お困りの解決に近づけますように。。。
もし、こうしたらできた!という成功体験をお持ちの方は、
よければ、そのお知恵を教えてください。
みんなで共有させてください。
お問い合わせフォームもありますので、ぜひ、お願いします。
(お名前の入力欄は、もちろん匿名でも結構です)
(関連記事)お薬 Q&A/錠剤が飲めないときは? https://kohakudo589.com/info/3126659
錠剤を飲むためのトレーニング法で、前を向いて飲む、というのも、誤嚥を防ぐ体勢から理にかなっています。
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イラスト引用元)けあぴく https://kaigoirasuto.info/
便の中に薬が!?
こんにちは、こはく堂薬局です。
みなさん、このような経験はありませんか?
便の中に、白いものが・・・
飲んだ薬だ!!!
経験されたかたは、非常に驚かれます。
もちろん、そうですよね。
飲んだ薬が、便の中にでてくること、
出てきたものを、「ゴーストピル」と言います。
薬の抜け殻、ということです。
薬の中には、効き目が長く効くように工夫された製剤があります。
製剤から、成分がゆっくり溶け出すように、特別に工夫されています。
徐々に溶け出す工夫には、いくつかの方法がありますが、例えば、上の絵のように、
プラスチックのカゴの中に、成分を閉じ込めている製剤があります。
カゴの中から、ゆっくりと溶け出すように工夫されています。
しかし、この“カゴ”が、そのまま便の中に出てくることがあります。
薬が便の中にでているので、薬が効いていないのではないか?
と、ご心配だと思います。
これまでの研究で、ゴーストピルの中に、成分が残っているかを調べた結果、
成分はほとんど残っていませんでした。
つまり、薬はきちんと溶けて、効いていました。
ゴーストピルが出ても、臨床的には、ほとんど問題がないことが多いですので、ご安心ください。
ただし、そのようなことがあったことは、医療機関に伝えてください。
では、どのような薬で、ゴーストピルが出やすいのでしょうか?
キーワードは、「溶けにくい薬」です。
下の表には、添付文書に、薬の殻が糞便中に出る可能性があることが書かれている医薬品(先発医薬品のみ)をあげています。
一般名を見ていただくとわかるように、「徐放錠」、つまり、ゆっくり溶けて、長く効く製剤です。
*印刷用の表はこちらをご利用ください
ゴーストピルに注意が必要な薬剤一覧(2023.4作成).pdf (0.08MB)
消化管機能が弱くなっている方でも、ゴーストピルは起こりやすいです。
ゴーストピルは、経験された方は、非常に驚かれます。
もちろん、そうですよね。
でも、製剤の特徴から、そうなりすいので、どうぞ、ご安心ください。
もし、なにか、薬を飲んでいて、ご心配なことなどありましたら、
いつでも、ご遠慮なく、ご相談ください。
配合錠の落とし穴
配合錠とは、
複数の成分を配合している錠剤のことで、
一般的には、
・飲みやすい!
・・・本来2錠飲むところ、1錠で済むので、数が少なくなって便利
・金額が安くなる
・・・1錠ずつよりも、安価
と言われているのですが、
中には、配合錠の方が高価な薬があるので、注意が必要です。
表は、配合錠の薬価と、その成分の先発品(単剤)の薬価の合計とを比較したものです。
ほとんどは、配合錠の方が安価なのですが、中には、配合錠よりも、単剤を2錠、の方が安価になるものがあります。
(※これは、医薬品の性能の優劣を評価するものではありません。それぞれは、きちんと薬として評価され販売されています。単に、値段のみを話題として扱っています)
もちろん、服用する錠数が少なくて済む、というメリットはありますが、
価格の面では、デメリットになってしまいます。
配合錠は安いと思い込まずに、きちんと、一つずつ確認することが大切ですね。
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ということで、これは、私自身に自戒をこめた意味での投稿です。
一つ一つ確認せねば、勉強をしっかりせねば、という。
点数としては同じになるのですが、他の薬が一緒に処方されていた場合、薬価に差が出る可能性もあります。
GE:配合錠の後発医薬品がある
AG:オーソライズドジェネリックがある
単剤の薬価が複数あるのは、併売品に価格差があるため
ーーー(追記)ーーー
降圧剤だけではなく、沢山の薬について、まとめてみました。→DI ニュース 2023.04
自分に合う、抗ヒスタミン薬
前回、花粉症の薬の眠気は、我慢しないといけないものではないことをお伝えしました。
では、自分に合う薬を見つけるには、どうしたら良いのでしょうか?
一つの方法として、「薬の形」から考える方法があります。
ここでいう形とは、丸い錠剤・だ円形の錠剤などという形ではなく、
成分の化学構造式のことです。
前回示した、1994年以降に販売された、第二世代抗ヒスタミン薬をあげます。
大きく分けると、三環系、ピペリジン骨格、ピペラジン骨格という、3つに分類することができます。
薬が効かない場合、副作用と思われる症状が出た場合、
違う系統の薬を使う、という方法が提唱されています。
三環系の薬剤が効かなかった・副作用疑いがある場合は、
ピペリジン系か、ピペラジン系に変更してみる、というものです。
このように、薬の構造から、考えることも、一つの方法です。
市販薬を選ぶときなどに、参考にしていただけると幸いです。
“あなた”にあった薬を選ぶ
薬剤師にも、そのお手伝いをさせてください。
ご不明な点は、お気軽にご相談ください。
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(関連記事)
・眠気は我慢しないといけない? https://kohakudo589.com/diary/58357 (2023年4月6日)
・自分に合う、抗ヒスタミン薬 https://kohakudo589.com/diary/58818 (2023年4月10日)
・薬の使い方/点鼻薬 https://kohakudo589.com/info/1949805(2018年3月3日)
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#副作用 #花粉症