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第5回:肥満症 〜体重3%減が心臓を守る〜
肥満症 〜体重3%減が心臓を守る〜
こはく堂薬局|もっと詳しく!循環器のはなし Vol.5
「ちょっと太っただけ」……本当に大丈夫でしょうか?
肥満は単に「見た目の問題」ではありません。
肥満が高血圧・糖尿病・脂質異常症を引き起こし、その結果、心筋梗塞・脳卒中・心不全のリスクが上がります。
つまり肥満は、循環器病の入口にもなりうるのです。
「肥満」と「肥満症」は違う
- 「肥満」=BMI 25以上の状態。それだけで病気とは限りません
-
「肥満症」=BMI 25以上で、肥満に関連する健康障害がある、または内臓脂肪が多く将来の健康障害が心配される状態
→ 減量などの治療が必要な病気
BMIの計算:体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
例)身長160cm・体重70kg → 70 ÷ 1.6 ÷ 1.6 = BMI 27.3(肥満)
怖いのは「内臓脂肪」
内臓脂肪は、お腹の中の臓器のまわりにつく脂肪です。
この脂肪が増えると、体の中でさまざまな悪影響が起こります。
- 血圧が上がりやすくなる
- 血糖を下げる力が弱くなる
- 中性脂肪やコレステロールの異常につながる
- 動脈硬化を進めやすくなる
見た目ではわかりにくくても、お腹まわりに脂肪がたまっていることがあります。
体重3%減でも変わる!
肥満症の治療目標は、いきなり標準体重を目指すことではありません。
- BMI 25〜35では、まず現体重の3%以上の減量
- 高度肥満症では5〜10%の減量が目安
例えば体重80kgの人なら、3%減=約2.4kg減。
たったこれだけでも、血圧・血糖・中性脂肪・肝機能の改善が期待できます。
大切なのは、「いきなり理想体重を目指す」ことではなく、まず少し減らすこと。
小さな目標でも、心臓や血管には意味があります。
今日からできる肥満症対策
🍽️ 食事
- まずは間食・甘い飲み物を減らす
- 食べる順番や早食いを見直す
- 無理な制限より、続けられる工夫を
🚶 運動
- まずは今より10分多く動くでもOK
- 早歩きや階段など、日常の活動量を増やす
😴 睡眠
- 睡眠不足は食欲の乱れや食べ過ぎにつながりやすい
- 「夜更かしを減らす」ことも立派な対策
大切なのは、完璧なダイエットより、続けられる小さな変化です。
まとめ:今日のポイント
- 肥満症は、治療が必要な病気
- 特に問題なのは内臓脂肪
- 体重3%減でも、血圧・血糖・脂質の改善が期待できる
- いきなり標準体重を目指さなくていい
- 食事・運動・睡眠の小さな変化を続けることが大切
すでに食事や運動に気をつけている方、その小さな努力は、確実に体に良い影響を与えています。
完璧でなくても、続けているだけで素晴らしいことです。
気になる体重増加、まずは生活習慣の見直しから。
最近は肥満症の治療薬も進歩しています。
気になる方は、自己判断せず専門の診療科に相談しましょう。
食事や運動の工夫は、薬局でもご相談いただけます。
次回は 🫀「狭心症・心筋梗塞をもっと詳しく」をお届けします。お楽しみに!
シリーズ「もっと詳しく!循環器のはなし」
発信:こはく堂薬局(薬剤師)
参照:日本循環器協会認定「循環器病エキスパートアドバイザー」 eラーニング
※ 診断・治療については、必ず医療機関にご相談ください




