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2026-10-14 16:32:00

【医療者向け】 OTC 類似薬

OTC類似薬の一部保険外療養

2027年3月1日から、 OTC医薬品との代替性が特に高い一部の医療用医薬品について、 「一部保険外療養」が開始されます。

医療機関・薬局で押さえておきたい対象品目の確認、 特別の料金の対象外要件、算定方法などを整理します。

1.制度の概要

対象医薬品を保険診療で使用する場合、 原則として薬剤費の4分の1相当を 「特別の料金」として患者さんに負担していただきます。

残る4分の3に相当する部分は、 保険給付の対象となります。

制度のポイント
  • 施行日:2027年3月1日
  • 対象:国が指定する77成分の医療用医薬品の対象品目
  • 原則として薬剤費の4分の1相当を別途負担
  • 患者背景や使用目的による対象外要件があります
  • 保険診療での使用自体を禁止する制度ではありません

2.対象判定の流れ

医薬品が対象品目に該当するかを確認したうえで、 患者さんの状態や処方目的に応じた 対象外要件を確認します。

OTC類似薬の確認に役立つアプリ

OTC類似薬の制度を確認するための、 医療者向けWebアプリを公開しています。

制度の内容を確認する際の参考ツールとして ご活用ください。

OTC類似薬アプリを開く ↗

※本アプリは医療者の情報確認を支援する参考ツールです。 実際の制度適用や算定にあたっては、 厚生労働省の最新の通知・対象医薬品リスト等をご確認ください。

3.特別の料金の対象外となる要件

厚生労働省は、次の8つの要件を定めています。 いずれかに該当する場合は、 特別の料金の対象外となります。

No. 対象外となる要件
1 18歳に達した日以後の最初の3月31日までのこども
2 がん治療、またはがん治療に関連して生じた状態に使用する場合
3 指定難病、または18歳以上20歳未満の小児慢性特定疾病や、 これらに関連して生じた状態に使用する場合
4 国の公費負担医療で使用する場合
5 侵襲を伴う検査・処置・手術に伴う使用 (検査等の後14日以内の使用に限ります)
6 医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、 長期使用が医療上必要と認めた場合
7 類似のOTC医薬品で承認されている効能・効果では 対応できない状態に使用する場合
8 妊婦・妊娠の可能性がある方・授乳婦が、 国の指定した特定の医薬品を使用する場合
注意点

「慢性疾患がある」「長期間服用している」 という事実だけで、一律に対象外となるわけではありません。 要件に該当するか、医師の判断が必要です。

対象外となる効能・効果、傷病名、 妊婦等に係る医薬品については、 厚生労働省が個別のリストを公開しています。

4.効能・効果の違いに注意

医療用医薬品とOTC医薬品は、 同じ成分でも承認された効能・効果が異なる場合があります。

例:フェキソフェナジン

医療用医薬品 一般用医薬品
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、 皮膚疾患に伴うそう痒など 花粉やハウスダストなどによる 鼻のアレルギー症状の緩和

このため、蕁麻疹や皮膚疾患に伴うそう痒に 医療用フェキソフェナジンを使用する場合は、 特別の料金の対象外となります。

効能・効果による判定では、 国の対応関係リストを参照してください。

5.特別の料金の計算方法

対象医薬品の薬価を、 別途負担となる4分の1の部分と、 保険給付の対象となる4分の3の部分に分けて算定します。

① 特別の料金

薬価 × 1/4 × 投薬全量

② 保険対象部分

薬価の4分の3相当の価格を基礎として、 所定の方法で薬剤料を算定します。

③ 患者負担

特別の料金 + 保険対象部分の自己負担

計算のイメージ

薬価に基づく費用が1,000円、 自己負担割合が3割の場合を考えます。

従来

1,000円 × 30%

300円
新制度

特別の料金:250円
通常の自己負担:225円

475円

※計算の仕組みを説明するための概算例です。 実際には所定の薬剤料算定方法や端数処理が適用されます。 技術料等は含めていません。

消費税について

2026年9月時点の厚生労働省資料では、 別途負担に係る消費税の取扱いは検討中とされています。 制度施行時の最新通知を確認してください。

6.長期収載品の選定療養との関係

OTC類似薬の一部保険外療養の対象となる医薬品が、 長期収載品でもある場合があります。

同一医薬品について、 OTC類似薬の特別の料金と 長期収載品の選定療養の特別の料金を 重複して徴収するものではありません。

ただし、OTC類似薬の特別の料金の対象外であっても、 長期収載品の選定療養の対象となる場合があります。

それぞれの制度の適用関係を確認する必要があります。

7.薬局で確認したい実務ポイント

  1. 対象品目の確認
    最新の対象医薬品マスタと照合します。
  2. 対象外要件の確認
    処方箋等に記載された医師の判断や 必要な情報を確認します。
  3. 算定の確認
    特別の料金と保険対象部分を分け、 所定の計算方法で処理します。
  4. レセプト・明細書の確認
    最新の記載要領と計算方法に関する通知を確認します。
  5. 患者説明
    負担額、制度の趣旨、対象外要件などを、 患者さんにわかりやすく説明します。

8.患者さんへの説明例

「このお薬は、新しい制度によって、 薬剤費の一部について別途のご負担が生じる場合があります。

ただし、お薬が保険から外れたわけではありません。 病気や治療の状況によっては、 別途の負担がかからない場合もあります。 ご不明な点は薬剤師へお尋ねください。」

まとめ

  • 対象品目への該当を最初に確認します。
  • 次に対象外要件を確認します。
  • 対象外でなければ特別の料金を算定します。
  • 効能・効果、患者背景、医師の判断が重要です。
  • 算定・レセプト処理には最新の通知とマスタを使用します。

公的資料

厚生労働省|OTC類似薬の一部保険外療養

上記ページで、対象医薬品リスト、 対象外となる効能・効果・傷病名、 関係通知、計算方法、明細書の記載例などを確認できます。

作成基準:2026年10月14日
制度施行前の内容です。 今後の通知・疑義解釈などにより取扱いが変更される可能性があります。

 

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