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【医療者向け】 OTC 類似薬
OTC類似薬の一部保険外療養
2027年3月1日から、 OTC医薬品との代替性が特に高い一部の医療用医薬品について、 「一部保険外療養」が開始されます。
医療機関・薬局で押さえておきたい対象品目の確認、 特別の料金の対象外要件、算定方法などを整理します。
1.制度の概要
対象医薬品を保険診療で使用する場合、 原則として薬剤費の4分の1相当を 「特別の料金」として患者さんに負担していただきます。
残る4分の3に相当する部分は、 保険給付の対象となります。
- 施行日:2027年3月1日
- 対象:国が指定する77成分の医療用医薬品の対象品目
- 原則として薬剤費の4分の1相当を別途負担
- 患者背景や使用目的による対象外要件があります
- 保険診療での使用自体を禁止する制度ではありません
2.対象判定の流れ
医薬品が対象品目に該当するかを確認したうえで、 患者さんの状態や処方目的に応じた 対象外要件を確認します。
原則:薬価の4分の1相当
※対象外要件の判断は医師の診察に基づきます。 薬局では処方箋等の情報を確認して対応します。
OTC類似薬の確認に役立つアプリ
OTC類似薬の制度を確認するための、 医療者向けWebアプリを公開しています。
制度の内容を確認する際の参考ツールとして ご活用ください。
※本アプリは医療者の情報確認を支援する参考ツールです。 実際の制度適用や算定にあたっては、 厚生労働省の最新の通知・対象医薬品リスト等をご確認ください。
3.特別の料金の対象外となる要件
厚生労働省は、次の8つの要件を定めています。 いずれかに該当する場合は、 特別の料金の対象外となります。
| No. | 対象外となる要件 |
|---|---|
| 1 | 18歳に達した日以後の最初の3月31日までのこども |
| 2 | がん治療、またはがん治療に関連して生じた状態に使用する場合 |
| 3 | 指定難病、または18歳以上20歳未満の小児慢性特定疾病や、 これらに関連して生じた状態に使用する場合 |
| 4 | 国の公費負担医療で使用する場合 |
| 5 | 侵襲を伴う検査・処置・手術に伴う使用 (検査等の後14日以内の使用に限ります) |
| 6 | 医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、 長期使用が医療上必要と認めた場合 |
| 7 | 類似のOTC医薬品で承認されている効能・効果では 対応できない状態に使用する場合 |
| 8 | 妊婦・妊娠の可能性がある方・授乳婦が、 国の指定した特定の医薬品を使用する場合 |
「慢性疾患がある」「長期間服用している」 という事実だけで、一律に対象外となるわけではありません。 要件に該当するか、医師の判断が必要です。
対象外となる効能・効果、傷病名、 妊婦等に係る医薬品については、 厚生労働省が個別のリストを公開しています。
4.効能・効果の違いに注意
医療用医薬品とOTC医薬品は、 同じ成分でも承認された効能・効果が異なる場合があります。
例:フェキソフェナジン
| 医療用医薬品 | 一般用医薬品 |
|---|---|
| アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、 皮膚疾患に伴うそう痒など | 花粉やハウスダストなどによる 鼻のアレルギー症状の緩和 |
このため、蕁麻疹や皮膚疾患に伴うそう痒に 医療用フェキソフェナジンを使用する場合は、 特別の料金の対象外となります。
効能・効果による判定では、 国の対応関係リストを参照してください。
5.特別の料金の計算方法
対象医薬品の薬価を、 別途負担となる4分の1の部分と、 保険給付の対象となる4分の3の部分に分けて算定します。
① 特別の料金
薬価 × 1/4 × 投薬全量
② 保険対象部分
薬価の4分の3相当の価格を基礎として、 所定の方法で薬剤料を算定します。
③ 患者負担
特別の料金 + 保険対象部分の自己負担
計算のイメージ
薬価に基づく費用が1,000円、 自己負担割合が3割の場合を考えます。
1,000円 × 30%
300円特別の料金:250円
通常の自己負担:225円
※計算の仕組みを説明するための概算例です。 実際には所定の薬剤料算定方法や端数処理が適用されます。 技術料等は含めていません。
2026年9月時点の厚生労働省資料では、 別途負担に係る消費税の取扱いは検討中とされています。 制度施行時の最新通知を確認してください。
6.長期収載品の選定療養との関係
OTC類似薬の一部保険外療養の対象となる医薬品が、 長期収載品でもある場合があります。
同一医薬品について、 OTC類似薬の特別の料金と 長期収載品の選定療養の特別の料金を 重複して徴収するものではありません。
ただし、OTC類似薬の特別の料金の対象外であっても、 長期収載品の選定療養の対象となる場合があります。
それぞれの制度の適用関係を確認する必要があります。
7.薬局で確認したい実務ポイント
- 対象品目の確認
最新の対象医薬品マスタと照合します。 - 対象外要件の確認
処方箋等に記載された医師の判断や 必要な情報を確認します。 - 算定の確認
特別の料金と保険対象部分を分け、 所定の計算方法で処理します。 - レセプト・明細書の確認
最新の記載要領と計算方法に関する通知を確認します。 - 患者説明
負担額、制度の趣旨、対象外要件などを、 患者さんにわかりやすく説明します。
8.患者さんへの説明例
「このお薬は、新しい制度によって、 薬剤費の一部について別途のご負担が生じる場合があります。
ただし、お薬が保険から外れたわけではありません。 病気や治療の状況によっては、 別途の負担がかからない場合もあります。 ご不明な点は薬剤師へお尋ねください。」
まとめ
- 対象品目への該当を最初に確認します。
- 次に対象外要件を確認します。
- 対象外でなければ特別の料金を算定します。
- 効能・効果、患者背景、医師の判断が重要です。
- 算定・レセプト処理には最新の通知とマスタを使用します。
公的資料
上記ページで、対象医薬品リスト、 対象外となる効能・効果・傷病名、 関係通知、計算方法、明細書の記載例などを確認できます。
作成基準:2026年10月14日
制度施行前の内容です。 今後の通知・疑義解釈などにより取扱いが変更される可能性があります。






