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心房細動|毎日のセルフケア
心房細動のセルフケア
治療と一緒に、毎日の暮らしを整える
心房細動では、薬や必要な処置に加えて、血圧や持病の管理、生活習慣の見直しも大切です。
すべてを一度に変える必要はありません。今の生活で取り組みやすいことを、一つ選ぶところから始めましょう。
セルフケアで調子がよくなっても、薬や通院を自己判断でやめないでください。
① お酒を減らす
飲酒、特に多量の飲酒は、心房細動の発症や再発に関係します。抗凝固薬を飲んでいる場合は、出血の危険性にも関わります。
日常的に飲酒している心房細動の患者さんを対象とした研究では、禁酒を目指して飲酒量を大きく減らした方で、心房細動の再発が少なくなりました。
お酒を減らしやすくする工夫
- 最初の一杯を、アルコールの入っていない飲み物にする
- 買う本数や、家に置くお酒の量を減らす
- 飲まない日を増やす
- 飲んだ量をメモして、普段の量を確認する
「この量までなら必ず安全」とは言い切れません。飲酒習慣がある方は、減酒や禁酒について主治医に相談してください。
② 無理のない運動を続ける
心房細動があるからといって、すべての運動を避ける必要はありません。状態に合った運動は、体力や生活の質を保つ助けになります。
ただし、脈が速い状態が十分に治療されていない場合や、心不全が悪化している場合などは、先に治療が必要です。運動を始める前に、主治医に種類や強さを確認しましょう。
許可された範囲で、短い時間から
続けやすい始め方
- 散歩を、まず5〜10分程度から始める
- 長く歩くのが難しければ、短い時間に分ける
- 座りっぱなしの時間に、立って少し動く機会をつくる
- 体調のよい日も、急に時間や強さを増やさない
5〜10分は、始めやすくするための例です。ご自身の体力や医師の指示に合わせて調整してください。
運動の強さは、息を切らして頑張りすぎず、会話を続けられる程度を目安にします。心房細動や薬の影響で脈拍が変わるため、心拍数だけで判断しないようにしましょう。
胸痛、強い動悸、息苦しさ、めまいが出たら、運動を中止してください。無理に続けず、症状が続く場合は医療機関へ相談してください。
③ 血圧を測り、食事を整える
高血圧などの持病を管理することも、心房細動の治療の一部です。
血圧は、医療者と相談した方法で測り、記録を診察時に見せましょう。心房細動では測定値がばらつくこともあるため、1回の数値だけで薬を増減しないでください。
食事は、小さな工夫から
- 麺類の汁は、全部飲まずに残す
- しょうゆやソースは、かけるより少量つける
- 主食・主菜・副菜を、できる範囲で組み合わせる
特定の食品だけで心房細動を治せるわけではありません。食事制限がある方は、持病に合わせた方法を相談してください。
④ 体重の目標は、人それぞれ
肥満がある方では、無理のない減量が心房細動の管理に役立つ場合があります。
一方で、やせている方、食欲が落ちている方、意図せず体重が減っている方は、減量を目指す必要はありません。
食事を極端に減らすのではなく、体格や筋力、持病に合わせて目標を相談しましょう。
⑤ いびきや、睡眠中の呼吸停止を相談する
心房細動には、「睡眠時無呼吸症候群」が関係することがあります。
- 大きないびきがある
- 寝ている間に呼吸が止まると指摘された
- 日中に強い眠気がある
このような場合は、診察で伝えてください。ご本人が気づかないこともあるため、ご家族からの指摘も大切な情報です。
すでに治療を受けている方は、治療を続け、機器が使いにくいなどの困りごとがあれば相談してください。
⑥ 禁煙に取り組む
喫煙は、心房細動や心臓・血管の病気に関係するため、禁煙が勧められます。
「一人ではやめにくい」と感じる場合は、医師や薬剤師に相談してください。禁煙を支える治療や方法を、一緒に考えることができます。
コーヒーは、必ずやめる必要がありますか?
通常のコーヒー摂取が、心房細動の危険性を高めるとは限りません。心房細動がある方全員に、コーヒーを禁止する必要はありません。
ただし、飲んだあとに動悸が出る方は、量を減らす、カフェインの少ない飲み物に替えるなどして相談してください。
心房細動を予防する目的で、コーヒーを飲み始めたり、量を増やしたりする必要もありません。
脈や症状の変化を、受診時に伝える
動悸などが出たときは、次のことをメモしておくと、診察で伝えやすくなります。
- いつ始まったか
- どのくらい続いたか
- 息切れ、胸痛、めまいを伴ったか
- その前に運動や飲酒をしていたか
スマートウォッチなどの記録があれば、受診時に見せてください。ただし、通知だけで診断が確定するわけではなく、通知がないことだけで心房細動を否定することもできません。
記録するために、受診や救急車の要請を遅らせないでください。強い症状があるときは、記録よりも対応を優先してください。
セルフケアで様子を見ないほうがよい症状
次の症状がある場合は、119番へ
- 突然、片方の手足に力が入らない、顔がゆがむ
- 突然、ろれつが回らない、言葉が出ない
- 強い胸痛や、強い息苦しさがある
- 失神した、意識がおかしい
脳卒中を疑う症状は、短時間で治まっても様子を見ずに119番へ連絡してください。
今日から、一つ選んでみませんか?
- お酒の代わりになる飲み物を用意する
- 許可された範囲で、短い散歩をする
- 血圧を記録して、次の診察に持っていく
- いびきや呼吸停止の指摘を、医師に伝える
できない日があっても、無理のない形に調整して続けていきましょう。運動や食事、薬について気になることがあれば、医師や薬剤師に相談してください。
狭心症・心筋梗塞の薬
狭心症・心筋梗塞の薬について
発作を抑える薬と、心臓を守る薬
狭心症・心筋梗塞の薬には、主に次の目的があります。
- 胸の症状や発作を抑える
- 血栓ができるのを防ぐ
- 動脈硬化に対処し、再発を防ぐ
- 心臓の負担を減らす
病気のタイプや心臓の働きに合わせて、薬を組み合わせます。すべての方に、同じ薬が必要なわけではありません。
① 発作が起きたときに使う薬
狭心症の発作に備えて、速く効くニトログリセリンなどが処方されることがあります。
血管を広げ、心臓の負担を減らすことで、胸の症状を和らげます。
舌下錠とスプレーがあります
- 舌下錠:舌の下に置いて溶かします。水で飲み込む通常の錠剤とは使い方が異なります。
- スプレー:口の中に噴霧します。吸入薬とは異なり、吸い込むための薬ではありません。
製品によって使い方や追加使用の指示が異なります。処方された薬について、具体的な使い方を確認してください。
使う前に、座ってください
血圧が下がり、めまいやふらつきが起こることがあります。動作をやめて、座った状態で使ってください。
頭痛が起こることもあります。気になる症状がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。
強い胸の症状があるときは119番
強い胸痛・圧迫感、冷や汗や息苦しさを伴う症状がある場合は、薬の効果を待たずに119番へ連絡してください。
薬を何回か使い切るまで、救急車を呼ぶのを待つ必要はありません。自分で運転して受診しないでください。
一緒に使えない薬があります
ニトログリセリンなどの硝酸薬は、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどと併用できません。血圧が危険なほど下がるおそれがあります。
これらは、勃起不全の治療だけでなく、前立腺肥大症や肺高血圧症などに使われる場合もあります。リオシグアトという薬も併用できません。
他院で処方された薬や、個人で購入した薬も含めて、医師・薬剤師に伝えてください。救急対応の際も、服用した薬と時刻を伝えてください。
発作の薬は、手元にあるか確認しましょう
持ち歩く方法、保管方法、使用期限を確認しておきましょう。薬を使う回数が増えた場合は、治療の見直しが必要なことがあります。
② 血栓を防ぐ「抗血小板薬」
血小板は、出血したときに血を止めるために働きます。一方で、冠動脈やステントの中で血栓ができることにも関わります。
抗血小板薬は、この働きを抑えて、血栓による心筋梗塞などを防ぐ薬です。アスピリン、クロピドグレル、プラスグレルなどがあります。
2種類を一緒に使うことがあります
ステント治療後などは、一定期間、2種類の抗血小板薬を組み合わせる場合があります。
その後、1種類に変更するなど、病気の経過や出血の危険性に合わせて調整します。併用する期間は、人によって異なります。
ステント治療後は、特に自己中止に注意
自己判断で中止すると、ステント内に血栓ができ、心筋梗塞を起こす危険があります。
出血が心配なときや、抜歯・手術・検査の予定があるときは、医師・歯科医師に伝え、中止が必要か確認してください。
出血のサインに注意してください
- 出血が止まりにくい、鼻血などを繰り返す
- 尿や便に血が混じる
- タールのように黒い便が出る
- 血を吐く
このような症状がある場合は、速やかに医療機関へ連絡してください。大量の出血や意識の異常などがある場合は119番へ連絡してください。
胃からの出血を予防するため、胃薬を一緒に使うこともあります。
③ LDLコレステロールを下げる薬
動脈硬化が関係する狭心症・心筋梗塞では、スタチンなどでLDLコレステロールを下げ、再発を防ぐ治療を行います。
必要に応じて、エゼチミブやPCSK9阻害薬などを追加します。
検査値がよくなったのは、薬が働いているためかもしれません。数値が改善しても、自己判断で中止しないでください。
LDLコレステロールの目標は、病気の経過や持病によって決めます。「検査結果が基準範囲内だから、薬は不要」とは限りません。
④ 発作を予防し、心臓の負担を減らす薬
毎日使う薬で、発作を起こりにくくしたり、心臓の負担を減らしたりします。
| 主な薬の種類 | 主な役割 | 気をつけたい症状の例 |
|---|---|---|
| Ca拮抗薬 | 血管を広げ、狭心症の発作を抑えます。 | ふらつき、むくみなど。薬によっては脈が遅くなります。 |
| β遮断薬 | 脈の速さなどを抑え、心臓が必要とする酸素を減らします。 | 脈が遅い、だるい、めまいなど。 |
| 長時間作用型の硝酸薬 | 血管を広げ、発作を予防します。飲み薬や貼り薬などがあります。 | 頭痛、ふらつき、血圧低下など。 |
| ニコランジル | 血管を広げ、狭心症の症状を抑えます。 | 頭痛、ふらつきなど。 |
表は代表的な例です。症状、血圧、脈拍、心臓の働きなどに応じて使い分けます。
毎日使う予防薬と、発作時に速く効く薬は、使い方が異なります。貼り薬や普段の飲み薬を、発作時に自己判断で追加しないでください。
冠攣縮性狭心症では、薬の選び方が異なります
血管が一時的に強く縮む冠攣縮性狭心症では、Ca拮抗薬が治療の中心になります。
β遮断薬は、冠攣縮を悪化させる場合があるため、使うかどうかを慎重に判断します。また、冠攣縮だけで、すべての方に抗血小板薬が必要になるわけではありません。
同じ「狭心症」でも、原因によって必要な薬が異なります。他の方の薬と比較して、ご自身で変更しないでください。
⑤ 心臓の働きに合わせて使う薬
心筋梗塞後に心臓の働きが低下している場合などは、心不全を予防・治療するための薬を使います。
ACE阻害薬、ARB、β遮断薬などを、心臓の働きや血圧、腎臓の働きなどに合わせて選びます。心不全がある場合は、さらに別の薬を組み合わせることもあります。
すべての薬を、すべての方が飲むわけではありません。検査や診察を受けながら、必要な治療を続けます。
薬を安全に使うためのポイント
- 症状がなくても、薬を自己判断で中止しない
- 発作時の薬の使い方を、あらかじめ確認する
- 飲み忘れた場合の対応を、薬ごとに確認する
- 市販薬やサプリメントを使う前に相談する
- 抜歯・手術・検査の前に、服用中の薬を伝える
市販の痛み止めなどは、持病や併用薬によって注意が必要です。購入するときは、お薬手帳を見せて相談してください。
薬局で一緒に確認できます
「どれが発作時の薬なのか」「症状がないのに、なぜ薬が必要なのか」「飲み忘れたらどうするのか」など、気になることがあれば薬剤師に相談してください。
お薬手帳を持参すると、薬の目的や飲み合わせを一緒に確認しやすくなります。
心房細動の薬
心房細動の薬について
脳梗塞を防ぐ薬と、脈を整える薬
心房細動の薬には、大きく分けて次の3つの目的があります。
- 血栓による脳梗塞を防ぐ
- 速すぎる脈を抑える
- 心臓のリズムを整える
それぞれ役割が異なるため、複数の薬を組み合わせて使うこともあります。
① 脳梗塞を防ぐ薬「抗凝固薬」
心房細動では、心臓の中で血液がよどみ、血のかたまり「血栓」ができることがあります。
抗凝固薬は、血液を固まりにくくして、この血栓による脳梗塞などを防ぐ薬です。
動悸を止める薬ではありません。症状がなくても、脳梗塞を防ぐために必要な場合があります。
どんな人に必要ですか?
年齢、高血圧、心不全、糖尿病、脳梗塞の経験などから、脳梗塞の危険性を評価します。
出血の危険性や腎臓の働きなども考慮して、薬を使うかどうか、どの薬をどの量で使うかを医師が判断します。
抗凝固薬の種類
| 種類 | 主な薬・代表的な商品名 | 特徴 |
|---|---|---|
| DOAC 直接経口抗凝固薬 |
ダビガトラン:プラザキサ リバーロキサバン:イグザレルト アピキサバン:エリキュース エドキサバン:リクシアナ |
薬によって1日1回または2回服用します。腎臓の働き、年齢、体重、併用薬などに応じて選択・用量調整を行います。 |
| ワルファリン | ワーファリンなど | 血液検査「PT-INR」で効き具合を確認し、飲む量を調整します。食べ物や併用薬の影響を受けます。 |
薬によって使える条件が異なります。機械弁が入っている方など、DOACが適さず、ワルファリンを使う場合もあります。
DOACでも、定期的な検査は必要です
DOACは、ワルファリンのようにPT-INRで効き具合を調整する薬ではありません。
ただし、腎臓の働きや貧血などを確認するための血液検査は必要です。「検査がいらない薬」ではありません。
ワルファリンと食べ物の注意点
ワルファリン服用中は、薬の働きを弱める納豆・青汁・クロレラを避けてください。薬と食べる時間をずらしても、影響を避けられるわけではありません。
野菜をすべて避ける必要はありません。ただし、緑の葉物野菜を急に大量に食べ続けるなど、食事を大きく変えるときは相談してください。
DOACには、ワルファリンと同じ理由で納豆などを避ける制限はありません。ご自身の薬がどの種類か、確認しておきましょう。
抗凝固薬を安全に使うために
体調がよくても、自己判断で中止しない
抗凝固薬は、症状を感じない間も血栓を防ぐために働いています。
動悸が治まったり、アブレーションで脈が整ったりしても、薬が不要になったとは限りません。中止や減量は、医師の指示を確認してください。
飲み忘れたときの対応を確認する
飲み忘れたときの対応は、薬の種類や次の服用までの時間によって異なります。
自己判断で2回分をまとめて飲まないでください。あらかじめ対応を確認し、わからない場合は薬剤師に相談してください。
市販薬やサプリメントを買うときに伝える
一部の痛み止めなどは、併用すると出血の危険性が高まることがあります。
市販薬、漢方薬、サプリメントを使う前に、お薬手帳を見せて相談してください。ほかの医療機関を受診するときも、抗凝固薬を飲んでいることを伝えましょう。
抜歯・手術・検査の前に伝える
抜歯、手術、内視鏡検査などを受ける場合は、事前に医師・歯科医師へ伝えてください。
処置によっては薬を続けたまま行える場合もあります。ご自身の判断で休薬せず、中止と再開の指示を確認してください。
出血や貧血のサインに注意する
次の症状がある場合は、速やかに医療機関へ連絡してください
- 出血が止まりにくい、鼻血などを繰り返す
- 尿に血が混じる
- 血便や、タールのように黒い便が出る
- 血を吐く、吐いたものに血が混じる
- 顔色が悪い、強いだるさや息切れがある
大量の出血、意識の異常、強い息苦しさなどがある場合は、119番へ連絡してください。
転倒などで頭を強く打った場合も、外から出血が見えなくても、速やかに医療機関へ相談してください。突然の強い頭痛、嘔吐、意識の異常がある場合は119番へ連絡してください。
② 速すぎる脈を抑える薬
心房細動で脈が速くなると、動悸や息切れが出たり、心臓への負担が大きくなったりすることがあります。
β遮断薬などを使って、速すぎる脈を抑えます。状態に応じて、ベラパミル、ジルチアゼム、ジゴキシンなどを使うこともあります。
心房細動が続いていても、脈の速さを調整することで、症状や心臓への負担を軽減する治療です。
服用中に気をつけたいこと
薬によっては、脈が遅くなりすぎたり、血圧が下がったりすることがあります。
- めまい・ふらつきが増えた
- 強いだるさがある
- 脈が普段よりかなり遅く、体調も悪い
このような場合は、医師や薬剤師に相談してください。失神や意識の異常がある場合は、119番へ連絡してください。
心臓の働きや持病によって、使える薬が異なります。ほかの方と同じ薬になるとは限りません。
③ 心臓のリズムを整える薬
抗不整脈薬を使って、心房細動を止めたり、再発を抑えたりします。
心臓の働き、ほかの心臓病の有無、腎臓や肝臓の働きなどを考慮して薬を選びます。
定期的な検査を受けながら使います
薬によっては、脈が遅くなる、別の不整脈が起こるなどの副作用に注意が必要です。種類によっては、肺、肝臓、甲状腺などへの影響も確認します。
心電図や血液検査などを受けながら、安全性と効果を確認します。新しい症状が出た場合は、診察時に伝えてください。
発作時の薬も、指示された方法で
一部の方には、発作時に飲む薬が処方されることがあります。
飲む条件、1回の量、効かなかったときの対応を確認し、自己判断で追加しないでください。
よくある疑問
症状がないのに、なぜ薬が必要なのですか?
動悸などがなくても、心臓の中に血栓ができる危険性があるためです。抗凝固薬が必要かどうかは、症状の強さではなく、脳梗塞の危険性などから判断します。
アブレーションを受けたら、薬はやめられますか?
薬を減らせる場合もありますが、必ずやめられるわけではありません。特に抗凝固薬は、脳梗塞の危険性などに応じて継続が必要な場合があります。
出血が心配なので、薬を減らしてもよいですか?
自己判断で減らすと、脳梗塞を防ぐ効果が不十分になるおそれがあります。出血の症状や不安がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。
出血の原因や薬の量、併用薬などを確認し、必要に応じて治療を見直します。
薬局で一緒に確認できます
「どの薬が脳梗塞を防ぐ薬なのか」「飲み忘れたときはどうするのか」など、わからないことがあれば薬剤師に相談してください。
お薬手帳を持参すると、市販薬やサプリメントを含めた飲み合わせも確認しやすくなります。
中性脂肪が高い方の食事|がんばりすぎない食事のコツ
中性脂肪が高い方の食事|がんばりすぎない食事のコツ
中性脂肪(TG)が高いときは、 甘い飲み物・お酒・食事全体の量を見直すことが大切です。
まずは、いつもの食事や飲み物から 「これならできそう」を1つ選んでみましょう。
「脂っこいものを食べていないのに、中性脂肪が高い」
「ご飯や甘いものは、全部やめないといけない?」
そんなふうに迷うこともあると思います。 中性脂肪は、油の多い食事だけでなく、 糖質やお酒のとりすぎ、食事全体の量にも影響されます。
今日から、どれならできそう?
まず1回、水や無糖のお茶に替えてみましょう。
飲まない日を決め、飲む日の量も減らしてみましょう。
主食を抜くのではなく、多く食べている分を調整しましょう。
袋から直接食べず、食べる分だけ取り分けてみましょう。
全部を一度に変える必要はありません。 自分の生活に合いそうなものから始めましょう。
「脂を食べていないのに高い」のはなぜ?
中性脂肪は、体のエネルギー源の一つです。
食事からとる脂質だけでなく、余分な糖質などからも体内で作られます。 お酒の飲みすぎも、中性脂肪が高くなる原因になります。
揚げ物だけでなく、飲み物・お菓子・ご飯の量・飲酒も 振り返ってみましょう。
甘い飲み物をよく飲むときは?
飲み物は、気づかないうちに糖分を多くとっていることがあります。
- 砂糖入りのコーヒー → 無糖のコーヒー
- ジュース → 水や無糖のお茶
- 甘い炭酸飲料 → 無糖の炭酸水
冷蔵庫や買い物かごに、無糖の飲み物を先に入れておく と、選びやすくなります。
果汁100%ジュースにも糖分が含まれます。 「砂糖不使用」という表示だけで、 たくさん飲んでよいとは限りません。
お酒は「糖質ゼロ」なら大丈夫?
糖質ゼロのお酒でも、 アルコール自体が中性脂肪を上げる原因になります。
種類を替えるだけでなく、飲む量や回数を見直すことが大切です。
- 大きい缶から、小さい缶にする
- 追加で買い置きしない
- 最初から飲む量を決める
- 飲まない日には、無糖のお茶や炭酸水を用意する
飲まない日の分を、別の日にまとめて飲まないことも大切です。 医師から禁酒を指示されている場合は、その指示を優先してください。
ご飯やパンは、食べないほうがいい?
ご飯やパンを、全部やめる必要はありません。 まずは、多く食べている分を調整する ことから考えてみましょう。
- 大盛り → 普通盛り
- 麺とご飯のセット → 麺と主菜・副菜の組み合わせ
- 菓子パンだけの食事 → 甘くないパンと卵や無糖ヨーグルトなど
主食を減らす代わりに、肉や油の多い料理をたくさん食べると、 食事全体の量が増えてしまいます。
主食・主菜・副菜を組み合わせ、 極端に偏らない食事を目指しましょう。
お菓子が好きなときは?
「袋を開けると、つい全部食べてしまう」というときは、 食べる前のひと工夫がおすすめです。
- 大袋より、小さい包装を選ぶ
- 食べる分だけ小皿に出す
- 残りは、目に入りにくい場所へしまう
- 甘いお菓子に合わせる飲み物は、無糖にする
毎回我慢するより、量を決めやすい環境を作る と続けやすくなります。
果物は食べてもいい?
果物にも、ビタミンや食物繊維などが含まれます。 ただし、中性脂肪が高い方では、食べすぎに注意が必要です。
- 大皿から食べ続けず、食べる分を取り分ける
- ジュースやスムージーを、何杯も飲まない
- ドライフルーツは、小皿に少量出す
適切な量は、検査値や糖尿病の有無などによって異なります。 気になる場合は、管理栄養士や医師へ相談してください。
「食生活のせい」と決めつけなくても大丈夫です
中性脂肪が高くなる理由は、食生活だけではありません。
体質や遺伝、糖尿病などの病気、一部の薬が関係することもあります。 食事を工夫しても下がらない場合は、 医療機関で原因や治療を確認することも大切です。
空腹時の中性脂肪が500mg/dL以上の場合は、 膵炎のリスクにも注意が必要です。
食事の工夫だけで様子を見ず、医療機関へ相談してください。 脂質の制限など、個別の食事指導が必要になることがあります。
今日、1つだけ選ぶなら?
□ 甘い飲み物を1回、無糖に替える
□ お酒を小さいサイズにし、追加しない
□ 飲まない日を決める
□ 大盛りではなく、普通盛りを選ぶ
□ お菓子を小皿に出す
□ 果物は食べる分だけ取り分ける
治療中の方や、食事指導を受けている方は、 その指示を優先してください。 気になることがある場合は、 医師・管理栄養士・薬剤師へご相談ください。
参考資料
血圧を治療すると、どんないいことがある?
血圧を治療すると、どんないいことがある?
血圧の治療は、将来の脳卒中や心臓病を減らし、 これからの暮らしを守るためのものです。
血圧の数字だけでなく、その先にある健康を守ることが治療の目的です。
薬を飲んでも体調の変化を感じにくく、 「治療に意味があるのかな」と思うこともあります。 ここでは、血圧を治療することで期待できる効果を紹介します。
脳や心臓の病気が起こる可能性を減らせる
高い血圧が続くと、血管や心臓に負担がかかります。
血圧を適切に下げる治療には、 次の病気が起こる可能性を減らす効果があります。
- 脳卒中: 脳の血管が詰まったり、破れたりする病気
- 心筋梗塞: 心臓の血管が詰まり、心臓の筋肉が傷つく病気
- 心不全: 心臓の働きが低下し、息切れやむくみなどが起こる状態
こうした病気の予防は、 これからも自分らしい生活を続けるために大切です。
「少し下がる」ことにも意味がある
大規模な研究では、薬による治療で、
上の血圧が5mmHg下がると、 脳卒中や心筋梗塞、心不全などを合わせたリスクが、 平均で約10%低くなる
ことが示されています。
「少ししか下がっていない」と感じても、 治療を続けて血圧を整えることには意味があります。
※約10%は、もともとのリスクに対して約1割低くなるという意味です。 研究全体の平均であり、効果には個人差があります。 1回の測定値が5mmHg下がったときの効果を表したものではありません。
体調が変わらなくても、治療には意味がある
高血圧は、自覚症状がないことが多い病気です。 そのため、治療を始めても「体が楽になった」と感じないことがあります。
それでも、血圧を適切に管理することには、 将来の病気を減らす意味があります。
治療や薬について気になることがある場合は、 薬剤師へご相談ください。
参考資料
Blood Pressure Lowering Treatment Trialists’ Collaboration.
Lancet. 2021;397:1625–1636.
48件のランダム化比較試験・344,716人を解析した研究です。
追跡期間の中央値は約4.2年でした。
論文全文(英語・PDFへのリンクあり)





