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2026-10-09 15:30:00

狭心症・心筋梗塞の薬

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狭心症・心筋梗塞の薬について

発作を抑える薬と、心臓を守る薬

狭心症・心筋梗塞の薬には、主に次の目的があります。

  • 胸の症状や発作を抑える
  • 血栓ができるのを防ぐ
  • 動脈硬化に対処し、再発を防ぐ
  • 心臓の負担を減らす

病気のタイプや心臓の働きに合わせて、薬を組み合わせます。すべての方に、同じ薬が必要なわけではありません。

① 発作が起きたときに使う薬

狭心症の発作に備えて、速く効くニトログリセリンなどが処方されることがあります。

血管を広げ、心臓の負担を減らすことで、胸の症状を和らげます。

舌下錠とスプレーがあります

  • 舌下錠:舌の下に置いて溶かします。水で飲み込む通常の錠剤とは使い方が異なります。
  • スプレー:口の中に噴霧します。吸入薬とは異なり、吸い込むための薬ではありません。

製品によって使い方や追加使用の指示が異なります。処方された薬について、具体的な使い方を確認してください。

使う前に、座ってください

血圧が下がり、めまいやふらつきが起こることがあります。動作をやめて、座った状態で使ってください。

頭痛が起こることもあります。気になる症状がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。

強い胸の症状があるときは119番

強い胸痛・圧迫感、冷や汗や息苦しさを伴う症状がある場合は、薬の効果を待たずに119番へ連絡してください。

薬を何回か使い切るまで、救急車を呼ぶのを待つ必要はありません。自分で運転して受診しないでください。

一緒に使えない薬があります

ニトログリセリンなどの硝酸薬は、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどと併用できません。血圧が危険なほど下がるおそれがあります。

これらは、勃起不全の治療だけでなく、前立腺肥大症や肺高血圧症などに使われる場合もあります。リオシグアトという薬も併用できません。

他院で処方された薬や、個人で購入した薬も含めて、医師・薬剤師に伝えてください。救急対応の際も、服用した薬と時刻を伝えてください。

発作の薬は、手元にあるか確認しましょう

持ち歩く方法、保管方法、使用期限を確認しておきましょう。薬を使う回数が増えた場合は、治療の見直しが必要なことがあります。

② 血栓を防ぐ「抗血小板薬」

血小板は、出血したときに血を止めるために働きます。一方で、冠動脈やステントの中で血栓ができることにも関わります。

抗血小板薬は、この働きを抑えて、血栓による心筋梗塞などを防ぐ薬です。アスピリン、クロピドグレル、プラスグレルなどがあります。

2種類を一緒に使うことがあります

ステント治療後などは、一定期間、2種類の抗血小板薬を組み合わせる場合があります。

その後、1種類に変更するなど、病気の経過や出血の危険性に合わせて調整します。併用する期間は、人によって異なります。

ステント治療後は、特に自己中止に注意

自己判断で中止すると、ステント内に血栓ができ、心筋梗塞を起こす危険があります。

出血が心配なときや、抜歯・手術・検査の予定があるときは、医師・歯科医師に伝え、中止が必要か確認してください。

出血のサインに注意してください

  • 出血が止まりにくい、鼻血などを繰り返す
  • 尿や便に血が混じる
  • タールのように黒い便が出る
  • 血を吐く

このような症状がある場合は、速やかに医療機関へ連絡してください。大量の出血や意識の異常などがある場合は119番へ連絡してください。

胃からの出血を予防するため、胃薬を一緒に使うこともあります。

③ LDLコレステロールを下げる薬

動脈硬化が関係する狭心症・心筋梗塞では、スタチンなどでLDLコレステロールを下げ、再発を防ぐ治療を行います。

必要に応じて、エゼチミブやPCSK9阻害薬などを追加します。

検査値がよくなったのは、薬が働いているためかもしれません。数値が改善しても、自己判断で中止しないでください。

LDLコレステロールの目標は、病気の経過や持病によって決めます。「検査結果が基準範囲内だから、薬は不要」とは限りません。

④ 発作を予防し、心臓の負担を減らす薬

毎日使う薬で、発作を起こりにくくしたり、心臓の負担を減らしたりします。

主な薬の種類 主な役割 気をつけたい症状の例
Ca拮抗薬 血管を広げ、狭心症の発作を抑えます。 ふらつき、むくみなど。薬によっては脈が遅くなります。
β遮断薬 脈の速さなどを抑え、心臓が必要とする酸素を減らします。 脈が遅い、だるい、めまいなど。
長時間作用型の硝酸薬 血管を広げ、発作を予防します。飲み薬や貼り薬などがあります。 頭痛、ふらつき、血圧低下など。
ニコランジル 血管を広げ、狭心症の症状を抑えます。 頭痛、ふらつきなど。

表は代表的な例です。症状、血圧、脈拍、心臓の働きなどに応じて使い分けます。

毎日使う予防薬と、発作時に速く効く薬は、使い方が異なります。貼り薬や普段の飲み薬を、発作時に自己判断で追加しないでください。

冠攣縮性狭心症では、薬の選び方が異なります

血管が一時的に強く縮む冠攣縮性狭心症では、Ca拮抗薬が治療の中心になります。

β遮断薬は、冠攣縮を悪化させる場合があるため、使うかどうかを慎重に判断します。また、冠攣縮だけで、すべての方に抗血小板薬が必要になるわけではありません。

同じ「狭心症」でも、原因によって必要な薬が異なります。他の方の薬と比較して、ご自身で変更しないでください。

⑤ 心臓の働きに合わせて使う薬

心筋梗塞後に心臓の働きが低下している場合などは、心不全を予防・治療するための薬を使います。

ACE阻害薬、ARB、β遮断薬などを、心臓の働きや血圧、腎臓の働きなどに合わせて選びます。心不全がある場合は、さらに別の薬を組み合わせることもあります。

すべての薬を、すべての方が飲むわけではありません。検査や診察を受けながら、必要な治療を続けます。

薬を安全に使うためのポイント

  • 症状がなくても、薬を自己判断で中止しない
  • 発作時の薬の使い方を、あらかじめ確認する
  • 飲み忘れた場合の対応を、薬ごとに確認する
  • 市販薬やサプリメントを使う前に相談する
  • 抜歯・手術・検査の前に、服用中の薬を伝える

市販の痛み止めなどは、持病や併用薬によって注意が必要です。購入するときは、お薬手帳を見せて相談してください。

薬局で一緒に確認できます

「どれが発作時の薬なのか」「症状がないのに、なぜ薬が必要なのか」「飲み忘れたらどうするのか」など、気になることがあれば薬剤師に相談してください。

お薬手帳を持参すると、薬の目的や飲み合わせを一緒に確認しやすくなります。