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2026-10-08 10:20:00

不眠症のセルフケア⑤|睡眠時間にこだわりすぎない

睡眠時間にこだわりすぎない| 「8時間眠らなければ」を見直そう

「8時間眠らないと健康に悪い?」
「6時間しか眠れなかった」
「夜中に目が覚めるのは、睡眠不足だから?」

睡眠時間が気になって、 かえって眠ることが負担になっていませんか?

必要な睡眠時間には個人差があります。 年齢によっても変化します。

大切なのは、8時間という数字にこだわることではなく、 自分に必要な睡眠時間を確保することです。

1.誰でも8時間眠る必要があるの?

8時間睡眠は全員共通の目標ではありません。成人は6時間以上を目安に、個人に必要な睡眠時間を確保しましょう

すべての人が8時間眠る必要はありません。

厚生労働省の 「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、 成人は6時間以上を目安に、 必要な睡眠時間を確保することを推奨しています。

成人では、おおむね6~8時間が 適切な睡眠時間と考えられていますが、 必要な時間には個人差があります。

6時間未満でも睡眠が充足する方がいる一方で、 8時間以上の睡眠を必要とする方もいます。

覚えておきたいこと

  • 8時間は全員に共通する目標ではない
  • 必要な睡眠時間は人によって異なる
  • 睡眠不足をためこまないことも大切
  • 睡眠時間だけでなく日中の調子も確認する

「6時間眠れば十分」という意味ではありません

6時間は成人の健康づくりにおける 目安の一つです。

6時間眠っていても、 日中に強い眠気や疲れがある場合は、 睡眠が足りていない可能性があります。

2.年齢とともに、眠りは変化します

年齢を重ねると、 若いころより眠れる時間が 短くなることがあります。

また、途中で目が覚めたり、 朝早く目が覚めたりすることもあります。

これは加齢に伴う睡眠の変化の一つです。

ただし、年齢のせいだと決めつけず、 日中の生活に支障がないかを確認することも大切です。

高齢者は、寝床で過ごす時間にも注目

高齢になると、 必要以上に長く寝床で過ごしても、 実際に眠れる時間が増えるとは限りません。

例えば、夜9時に布団に入り、 朝7時に起きる生活では、 寝床で10時間過ごすことになります。

実際に眠れる時間がそれより短い場合、 寝つくまでの時間や、 夜中に目が覚めている時間が 長く感じられることがあります。

高齢者の睡眠ガイドでは

床上時間(寝床で過ごす時間)を 8時間未満にとどめることを 一つの目安としています。

ただし、すべての方に 一律に当てはめるものではありません。

必要な休息を削らないことも大切

病気や体調によっては、 長く横になって休む必要がある場合もあります。

また、自己判断で睡眠時間を短く制限する ことはおすすめできません。

不眠症に対する専門的な睡眠制限療法は、 医療者などの指導のもとで行うものです。

3.睡眠時間だけでなく、朝と日中の調子を確認

眠りについて考えるときは、 「何時間眠ったか」だけでなく、 「眠って休養がとれたか」にも注目しましょう。

これは睡眠休養感と呼ばれています。

睡眠休養感があるかどうかは、 良い睡眠を考えるうえで 大切な手がかりになります。

こんなことを確認してみましょう

  • 朝、休養がとれた感じがあるか
  • 日中に強い眠気がないか
  • 集中力が落ちていないか
  • 疲れやだるさが続いていないか

睡眠時間が長くても、 十分に休養がとれていない場合があります。

一方、一晩眠れなかったからといって、 それだけで健康への影響が 決まるわけではありません。

考え方を少し変えてみましょう

「昨日は6時間しか眠れなかった」

という数字だけではなく、

「今日は日中、どんな調子だったかな?」

と考えてみる方法もあります。

睡眠時間だけでなく、朝の休養感、日中の強い眠気、集中力の低下、疲れやだるさが続いていないかも確認しましょう

4.寝床にいた時間と、眠った時間は違います

例えば、夜10時に布団に入り、 朝6時に起きたとします。

寝床で過ごした時間は8時間です。

しかし、 寝つくまでに30分かかり、 夜中に合計1時間目が覚めていた場合、 実際の睡眠時間は約6時間30分になります。

22時から6時まで寝床で8時間過ごしても、入眠まで30分、途中覚醒1時間があれば、実際の睡眠時間は約6時間30分となる例
項目 例
寝床に入った時刻 22時
寝床から出た時刻 6時
床上時間 8時間
寝つくまでの時間 約30分
夜中に起きていた時間 合計約1時間
実際の睡眠時間 約6時間30分

このように、 寝床で過ごした時間と 実際に眠った時間は異なります。

ただし、自分が実際に眠っていた時間を 正確に把握することは簡単ではありません。

毎晩、何分眠れたかを 細かく計算する必要はありません。

5.睡眠を記録してみる方法もあります

睡眠について悩んでいる場合、 数日から1週間ほど記録してみると、 自分の眠りの傾向がわかることがあります。

例えば、次のようなことを 簡単に記録してみましょう。

  • 寝床に入った時刻
  • 朝起きた時刻
  • おおよその睡眠時間
  • 朝の休養感
  • 日中の眠気や困りごと

記録は朝に、簡単に

夜中に何度も時計を確認して 記録する必要はありません。

翌朝、覚えている範囲で 書いてみましょう。

毎日正確に記録することよりも、 自分の睡眠の傾向を把握することが目的です。

睡眠チェックシート(厚生労働省) 寝床に入った時刻や起きた時刻、 実際の睡眠時間、 朝の睡眠休養感などを 1週間記録できるシートです。 さらに、睡眠環境や生活習慣、 睡眠に関する気になる症状も チェックできます。 PDFを見る(無料・ログイン不要) →

※厚生労働省が公開している2ページのPDFです。 印刷して利用することもできます。

記録すると眠りが気になってしまう方へ

記録をつけることで、 「今日も眠れなかった」と 不安が強まってしまう方もいます。

その場合は無理に続けず、 医師などに相談してください。

睡眠記録は、 必ずつけなければならないものではありません。

6.睡眠アプリの数字は、どこまで信じていい?

スマートウォッチや睡眠アプリでは、 睡眠時間や眠りの深さなどが 表示されるものがあります。

こうした機器は、 睡眠習慣を振り返る参考になる場合があります。

ただし、一般向けの機器による測定は、 医療機関で行う睡眠検査と 同じ精度ではありません。

特に、「深い睡眠が何分あったか」などは、 推定値として表示されているものです。

数字を気にしすぎないことも大切です

アプリの点数が低くても、 それだけで睡眠障害があると 判断することはできません。

反対に、点数がよくても 日中に強い眠気などがある場合は、 医療機関での確認が必要です。

7.よくある質問(Q&A)

Q.毎日8時間眠らないと、病気になりますか?

8時間眠らないからといって、 必ず病気になるわけではありません。

必要な睡眠時間には個人差があります。

ただし、慢性的な睡眠不足は さまざまな健康リスクと関連しています。

自分に必要な睡眠時間を 確保することが大切です。

Q.6時間眠れていれば十分ですか?

6時間で十分かどうかは、 人によって異なります。

成人では6時間以上が目安とされていますが、 全員が6時間で足りるわけではありません。

朝の休養感や日中の眠気なども確認しましょう。

Q.高齢になると、短い睡眠でも大丈夫ですか?

加齢に伴って睡眠時間は短くなる傾向がありますが、 睡眠不足を我慢する必要はありません。

眠れる時間が以前より短くなっても、 日中元気に過ごせているかが大切です。

強い眠気や疲労感、 生活への支障がある場合は相談しましょう。

Q.夜中に目が覚めたら、睡眠時間は足りていませんか?

夜中に目が覚めるだけで、 睡眠不足とは判断できません。

短い覚醒は、健康な睡眠中にも起こります。

ただし、何度も目が覚めて眠れない状態が続き、 日中にも支障がある場合は、 不眠症などの可能性があります。

Q.睡眠アプリで「睡眠の質が悪い」と表示されました。

アプリの評価だけで、 睡眠の良し悪しを判断する必要はありません。

睡眠アプリの数値には、 測定方法による誤差があります。

数字に加えて、 自分の休養感や日中の調子を確認しましょう。

測定結果が気になって不安が強まる場合は、 使用を一時的に控えることも選択肢です。

8.こんなときは医療機関へ相談しましょう

睡眠時間だけを気にする必要はありませんが、 睡眠不足や睡眠障害を見逃さないことも大切です。

  • 眠れない状態が続き、日中生活に支障がある
  • 十分な時間眠っているのに、強い眠気が続く
  • 大きないびきや睡眠中の無呼吸を指摘された
  • 運転中や仕事中に眠気が強くなる
  • 気分の落ち込みや強い不安が続く
  • 睡眠時間を気にするほど、眠れなくなっている

強い眠気があるときは、 車の運転や危険な作業を避けましょう。

慢性的な不眠症では、 認知行動療法(CBT-I)や薬物療法など、 専門的な治療が必要になる場合もあります。

まとめ|自分に必要な睡眠を大切に

  • 誰もが8時間眠る必要があるわけではない
  • 十分な睡眠時間を確保することは大切
  • 朝の休養感や日中の調子にも目を向ける
  • 寝床で過ごす時間と実際の睡眠時間は異なる
  • 数字にこだわりすぎず、必要に応じて相談する

眠りについて気になることがあれば、 こはく堂薬局の薬剤師にも お気軽にご相談ください。

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