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2026-10-08 11:45:00

不眠症のセルフケア⑧|相談の目安

眠れないとき、いつ相談する?
不眠の原因と受診の目安

「眠れない日が続いているけれど、 病院へ行くほどではない?」
「年齢のせいだから仕方ない?」
「睡眠薬を飲んだ方がいいのかな?」

眠れないとき、 いつ相談すればよいのか、 迷うことがあるかもしれません。

不眠の原因は、生活習慣だけではありません。 病気や薬の影響が関係している場合もあります。

眠れないことが続いたり、 日中の生活に困りごとが出ていたりするなら、 無理に我慢せず相談しましょう。

1.何日眠れなかったら、受診する?

眠れないときの相談の目安。早めに相談、速やかに相談、緊急対応の3つの目安を紹介

「何日眠れなければ受診する」という、 すべての人に共通する決まりはありません。

一時的なストレスや生活の変化で、 眠れない夜が生じることもあります。

一方、眠れない状態が続き、 日中の生活に影響している場合は、 医療機関に相談することが大切です。

例えば、こんなとき

  • 眠れない状態が繰り返し起こる
  • 朝起きても疲れが取れない
  • 日中の眠気や集中力の低下がつらい
  • 仕事や家事、学業に支障が出ている
  • 眠れないことへの不安が強くなっている

「3か月続くまで待つ」のは誤解

慢性不眠症では、 週3回以上の不眠が3か月以上続くことが、 診断の目安の一つとされています。

しかし、これは 「3か月経たないと受診できない」 という意味ではありません。

つらさや日常生活への支障があれば、 それより前でも相談できます。

2.受診を考えたい5つのサイン

① 眠れない状態が続いている

寝つきが悪い、途中で何度も起きる、 朝早く目が覚めるなどの状態が続いている。

② 日中の生活に支障がある

眠気、疲労感、集中力の低下などで、 普段の生活に困っている。

③ 十分眠っているのに眠い

睡眠時間は確保しているはずなのに、 日中の強い眠気や居眠りがある。

④ いびきや呼吸の異常がある

大きないびき、 睡眠中に呼吸が止まる、 息苦しくて目が覚めるなどの症状がある。

⑤ 薬を使い始めてから眠りが変わった

新しい薬を始めたり、 薬の量が変わったりしてから、 不眠や眠気が気になるようになった。

眠気が強いときの注意

運転中や作業中に眠りそうになる場合は、 事故につながる危険があります。

車の運転や危険な作業を避け、 速やかに医療機関へ相談しましょう。

3.眠れない原因は、一つとは限りません

眠れない原因はいろいろ。いびきや無呼吸、足のむずむず、痛みや頻尿、気分の変化、薬の影響などを紹介

不眠には、さまざまな要因が関係しています。

いくつかの要因が重なっていることもあります。

生活習慣や睡眠環境

  • 生活リズムの乱れ
  • 夕方以降のカフェイン
  • 飲酒の習慣
  • 寝室の暑さ、寒さ、光、音
  • 長い昼寝や夕方の昼寝

体の症状や病気

  • 痛み、かゆみ、咳
  • 夜間の頻尿
  • 胃食道逆流などによる不快感
  • 呼吸器や心臓の病気
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • むずむず脚症候群

気持ちや生活の変化

  • ストレスや不安
  • 気分の落ち込み
  • 仕事や家庭での負担
  • 交代勤務や生活時間の変化

薬や嗜好品の影響

  • 薬の作用や副作用
  • カフェインやアルコール
  • 薬の飲み方や服用時間
  • 睡眠薬の変更や急な中止

原因が思い当たらなくても、 相談してかまいません。

4.症状から、気になる原因を考えてみましょう

大きないびき・呼吸が止まる

睡眠時無呼吸症候群が 関係している場合があります。

自分では気づきにくいため、 家族からの指摘が手がかりになることもあります。

いびきが大きい、 呼吸が止まる、 十分眠っても日中に眠い場合は、 医療機関に相談しましょう。

夕方から夜、足がむずむずする

夕方から夜にかけて、 足にむずむずした不快感があり、 動かすと少し楽になる場合は、 むずむず脚症候群の可能性があります。

鉄不足などが関係することもあり、 単なる寝つきの悪さとは 対応が異なる場合があります。

症状が続く場合は相談しましょう。

夜中に何度もトイレに起きる

水分のとり方だけでなく、 泌尿器の病気、 睡眠時無呼吸症候群、 薬の影響などが関係する場合があります。

夜間頻尿が続く場合は、 原因を確認することが大切です。

痛み・咳・かゆみで眠れない

眠りを妨げている症状そのものの 治療が必要な場合があります。

睡眠薬だけで解決しようとせず、 体の症状についても相談しましょう。

気分の落ち込みや強い不安がある

不眠と気分の変化が、 互いに影響し合うことがあります。

気分の落ち込み、 強い不安、 興味や意欲の低下などが続く場合は、 医療機関に相談しましょう。

5.薬が睡眠に影響することもあります

薬の中には、 眠気を起こすものもあれば、 眠りを妨げる場合があるものもあります。

例えば、薬の種類によって、 次のような影響が生じることがあります。

  • 日中に眠くなる
  • 夜に寝つきにくくなる
  • 夜間の尿意で目が覚めやすくなる
  • 落ち着かなさや不快感が出る

ただし、同じ薬でも すべての方に同じ影響が出るわけではありません。

薬剤師に伝えてほしいこと

  • いつから眠りが変わったか
  • 最近始めた薬や増量した薬があるか
  • 眠気やふらつきもあるか
  • 市販薬やサプリメントを使っているか

薬は自己判断で中止しないでください

急に中止すると、 もとの病気が悪化したり、 離脱症状が生じたりする薬もあります。

睡眠薬についても、 中止や減量は医師・薬剤師と相談して 進めることが大切です。

6.急いで医療機関に相談したいとき

眠れないという症状だけでなく、 一緒に起こっている症状によっては、 早急な医療対応が必要です。

緊急の対応が必要な症状

  • 呼びかけても反応が乏しい
  • 意識が急におかしくなった
  • 強い呼吸困難がある
  • 激しい胸の痛みがある
  • 自分を傷つけそうで、安全を保てない

このような場合は、 不眠の相談として待たず、 救急車(119)など緊急の医療対応を求めてください。

数日ほとんど眠らず、様子が大きく変わった場合

眠っていないのに異常に活動的になる、 話し続ける、 普段と違う言動が目立つ、 現実と異なることを強く確信するなどの 変化がある場合も、速やかに医療機関へ相談してください。

7.どこに相談すればいい?

最初から睡眠専門の医療機関を 探さなければならないわけではありません。

かかりつけ医・内科

不眠が続く場合や、 体の症状、持病が関係していそうな場合の 相談先になります。

睡眠を専門とする医療機関

いびき・無呼吸、 強い日中の眠気、 長引く不眠などについて、 専門的な検査や治療が必要な場合に相談します。

精神科・心療内科など

強い不安や気分の落ち込みなどがあり、 睡眠にも影響している場合の 相談先になります。

心療内科で扱う病気や診療内容は、 医療機関によって異なります。

薬局・薬剤師

薬の副作用や飲む時間、 市販の睡眠改善薬、 睡眠薬の使い方が気になる場合は、 薬局でも相談できます。

必要に応じて、 医療機関への受診をお勧めします。

8.受診するとき、何を伝えればいい?

受診前に確認したい5つのこと。いつから、どんな症状か、日中の困りごと、気になる症状、使っている薬を確認する

眠れないことを、 うまく説明できなくても大丈夫です。

次のようなことがわかると、 原因を考える手がかりになります。

相談前の簡単なメモ

  • いつごろから眠れないか
  • 寝つけない、途中で起きる、早朝に目覚めるなど、どのような症状か
  • 日中にどんな困りごとがあるか
  • いびき、足のむずむず、痛み、頻尿などがあるか
  • 現在使っている薬や市販薬
  • 最近の生活や体調の変化

すべてを正確に覚えておく必要はありません。

お薬手帳がある方は、 受診の際に持参すると役立ちます。

睡眠チェックシートも活用できます

厚生労働省では、 睡眠習慣や休養感などを確認できる チェックシートを公開しています。

睡眠チェックシート(厚生労働省) 睡眠の状態を振り返る際や、 医療機関に相談するときの参考資料です。
PDFを見る →

※記録が負担になる場合は、 無理に続ける必要はありません。

9.受診したら、必ず睡眠薬が処方される?

必ずしも睡眠薬が必要になるわけではありません。

不眠の原因や症状によって、 治療方法は異なります。

原因となる病気や薬の見直し、 生活習慣の調整、 不眠症の認知行動療法(CBT-I)、 薬物療法などが検討されます。

CBT-Iは、慢性不眠症に対して 効果が認められている治療法の一つです。

治療の必要性や方法は、 医師と相談しながら決めていきます。

よくある質問(Q&A)

Q.眠れない日が2~3日続いただけでも相談していい?

相談してかまいません。

短期間の不眠でも、 日中生活への影響が大きい場合や、 ほかの症状を伴う場合は、 早めの相談が適切です。

Q.高齢だから眠れないのは仕方ありませんか?

年齢だけのせいと決めつける必要はありません。

加齢によって睡眠は変化しますが、 痛み、頻尿、睡眠障害、薬の影響などが 関係している場合もあります。

困っていることがあれば相談しましょう。

Q.睡眠薬を飲みたくないのですが、受診してもいい?

睡眠薬を希望していなくても受診できます。

不眠の原因を確認したり、 薬を使わない治療について相談したりすることも 大切な受診の目的です。

薬への不安や希望は、 診察時に伝えましょう。

Q.睡眠薬を飲んでいるのに眠れません。

自己判断で薬を増やさず、 処方医や薬剤師に相談してください。

不眠の原因や薬の効果、 服用時間、ほかの病気などを 見直す必要がある場合があります。

Q.市販の睡眠改善薬を使ってもいいですか?

不眠の原因や、現在使用している薬を 確認してから選ぶことが大切です。

市販の睡眠改善薬には、 一時的な不眠を対象とするものがありますが、 慢性的な不眠症の治療に代わるものではありません。

抗ヒスタミン成分を含む製品では、 翌日まで眠気が残ったり、 口の渇きや排尿への影響が出たりすることもあります。

特に高齢者や持病のある方、 ほかの薬を使っている方は、 購入前に薬剤師に相談してください。

Q.どの診療科に行けばよいかわかりません。

まずは、かかりつけ医に相談する方法があります。

症状に応じて、 睡眠を専門とする医療機関などを 紹介してもらえる場合があります。

薬の影響が気になるときは、 薬局でもご相談ください。

まとめ|眠れないことを、一人で抱え込まない

  • 受診まで必ず3か月待つ必要はない
  • 日中生活への影響があれば相談の目安になる
  • いびき、無呼吸、足のむずむずなどにも注目する
  • 薬や持病が睡眠に関係することもある
  • 相談先に迷ったら、かかりつけ医や薬剤師へ

眠れない原因は人によってさまざまです。

生活習慣を工夫しても、 なかなか改善しない場合があります。

「相談するほどではないかも」と 我慢しすぎず、 困っていることを伝えてみましょう。

睡眠やお薬について気になることがあれば、 こはく堂薬局の薬剤師にも お気軽にご相談ください。

病院に行って、どのように伝えたらわからない場合、 薬局にご相談ください。 話の要点をまとめて、先生にお手紙を書くこともお手伝いいたします。

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