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2026-10-09 15:45:00

狭心症・心筋梗塞の運動療法

狭心症・心筋梗塞の運動療法

心臓に合った運動を、無理なく続けるために

心臓の病気があるからといって、ずっと安静にする必要があるとは限りません。

病状に合った運動は、体力を保ち、日常生活での息切れや疲れやすさを軽減する助けになります。

大切なのは、心臓の状態を確認し、ご自身に合う種類・強さ・時間で行うことです。

このページの運動例について

病状が安定し、主治医から運動を許可されている方のための一般的な例です。

心筋梗塞の発症直後や、手術・カテーテル治療後の運動は、医療機関の指示に従ってください。すでに運動メニューを指示されている方は、その内容を優先してください。

心臓リハビリテーションとは?

心臓リハビリテーションは、心臓の病気がある方の回復と再発予防を支える治療です。

運動だけでなく、食事、服薬、禁煙、日常生活への復帰なども支援します。

医師や看護師、理学療法士などが、心臓の状態や体力、運動中の症状を確認し、安全な運動の範囲を一緒に決めます。

主治医に、「心臓リハビリに参加できますか?」と相談してみましょう。

運動を始める前に確認すること

  • どの運動をしてよいか
  • どのくらいの強さ・時間で行うか
  • 運動を中止する症状や数値の目安
  • 胸の症状が出たときの対応

発作時の薬が処方されている方は、持ち歩き方と使い方も確認しておきましょう。

胸の症状が増えた、安静にしていても苦しい、むくみや息切れが悪化した場合は、運動を増やさずに医療機関へ相談してください。

まずは、短い散歩から

歩行が許可されている方は、平らで歩きやすい場所を、短い時間から歩いてみましょう。

運動習慣がない方の始め方の例

  • まずは5〜10分程度の短い散歩から
  • 速さよりも、無理なく歩けることを優先
  • 坂道や階段で負担を増やさず、平らな道を選ぶ
  • 体調と翌日の疲れを確認しながら、少しずつ調整する

5〜10分は、始めやすくするための例です。全員に適した運動量ではありません。

長く続けて歩くのが難しい場合は、時間を分ける方法もあります。時間や回数を増やすときは、心臓リハビリのスタッフなどに相談してください。

運動の強さは、どう判断しますか?

自宅での目安としては、会話を続けられ、息を切らして頑張りすぎない程度にします。

ただし、会話ができれば必ず安全というわけではありません。検査に基づく運動の指示や、症状が出る強さを考慮する必要があります。

β遮断薬などを使っていると、運動中の脈拍の上がり方が変わります。「年齢から計算した心拍数」やスマートウォッチの表示だけで、運動の強さを決めないでください。

胸が苦しくなるところまで頑張る必要はありません。症状が出たら中止し、医療者へ伝えてください。

運動は、ゆっくり始めて終えましょう

順番 取り組み方
① 準備運動 ゆっくり歩く、手足を軽く動かすなどして、徐々に体を慣らします。
② 主な運動 指示された範囲で、歩行や自転車こぎなどを行います。
③ 整理運動 体調に問題がなければ、ゆっくりした動きに戻してから終えます。

準備運動と整理運動の時間も、運動メニューに含めて確認しましょう。

胸痛やめまいなどが出た場合は、整理運動を続けようとせず、運動を中止して安全な場所で休んでください。

筋力運動もできますか?

適切な軽さの筋力運動は、筋力や日常生活の動作を保つために役立ちます。

椅子からの立ち座りや、支えにつかまって行うかかと上げなども候補ですが、始める時期や回数は、心臓の状態や足腰の力に合わせて決めます。

  • 医療者に方法と負荷を確認してから行う
  • 息を止めず、力を入れるときも呼吸を続ける
  • 重いものを持ち上げるなど、強くいきむ運動を避ける
  • 転倒しないよう、安定した椅子や支えを使う

手術後などで動作の制限がある場合は、その指示を優先してください。

運動する日の体調と環境を確認する

  • 発熱や強いだるさがある日は、無理をしない
  • 食べた直後や、飲酒後の運動を避ける
  • 暑さ・寒さが厳しい日は、室内でできる方法を相談する
  • 水分制限がある方は、医療者の指示に合わせて補給する

「昨日できたから、今日も同じ量を」と考えず、その日の体調に合わせましょう。

こんな症状が出たら中止してください

  • 胸の痛み、圧迫感、締めつけられる感じ
  • 普段と違う息苦しさ
  • めまい、ふらつき、気が遠くなる感じ
  • 冷や汗、吐き気
  • 強い動悸

運動を中止し、安全な場所で休んでください。発作時の薬がある方は、あらかじめ指示された方法で使用します。

症状が治まっても、その日の運動を自己判断で再開せず、医療機関に連絡して対応を確認してください。

強い症状がある場合は119番

強い胸痛・圧迫感、冷や汗や息苦しさを伴う胸の症状、失神や意識の異常がある場合は、119番へ連絡してください。

薬の効果を待って連絡を遅らせないでください。自分で車を運転して受診しないでください。

続けやすい方法を、一緒に考えましょう

通院での心臓リハビリと、自宅での運動を組み合わせる方法もあります。

「長く歩けない」「膝が痛い」「一人で運動するのが不安」といった困りごとも、スタッフに伝えてください。体力や生活に合う方法へ調整できます。

運動した時間、症状、翌日の疲れなどを簡単に記録すると、運動量を相談しやすくなります。