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心房細動|毎日のセルフケア
心房細動のセルフケア
治療と一緒に、毎日の暮らしを整える
心房細動では、薬や必要な処置に加えて、血圧や持病の管理、生活習慣の見直しも大切です。
すべてを一度に変える必要はありません。今の生活で取り組みやすいことを、一つ選ぶところから始めましょう。
セルフケアで調子がよくなっても、薬や通院を自己判断でやめないでください。
① お酒を減らす
飲酒、特に多量の飲酒は、心房細動の発症や再発に関係します。抗凝固薬を飲んでいる場合は、出血の危険性にも関わります。
日常的に飲酒している心房細動の患者さんを対象とした研究では、禁酒を目指して飲酒量を大きく減らした方で、心房細動の再発が少なくなりました。
お酒を減らしやすくする工夫
- 最初の一杯を、アルコールの入っていない飲み物にする
- 買う本数や、家に置くお酒の量を減らす
- 飲まない日を増やす
- 飲んだ量をメモして、普段の量を確認する
「この量までなら必ず安全」とは言い切れません。飲酒習慣がある方は、減酒や禁酒について主治医に相談してください。
② 無理のない運動を続ける
心房細動があるからといって、すべての運動を避ける必要はありません。状態に合った運動は、体力や生活の質を保つ助けになります。
ただし、脈が速い状態が十分に治療されていない場合や、心不全が悪化している場合などは、先に治療が必要です。運動を始める前に、主治医に種類や強さを確認しましょう。
許可された範囲で、短い時間から
続けやすい始め方
- 散歩を、まず5〜10分程度から始める
- 長く歩くのが難しければ、短い時間に分ける
- 座りっぱなしの時間に、立って少し動く機会をつくる
- 体調のよい日も、急に時間や強さを増やさない
5〜10分は、始めやすくするための例です。ご自身の体力や医師の指示に合わせて調整してください。
運動の強さは、息を切らして頑張りすぎず、会話を続けられる程度を目安にします。心房細動や薬の影響で脈拍が変わるため、心拍数だけで判断しないようにしましょう。
胸痛、強い動悸、息苦しさ、めまいが出たら、運動を中止してください。無理に続けず、症状が続く場合は医療機関へ相談してください。
③ 血圧を測り、食事を整える
高血圧などの持病を管理することも、心房細動の治療の一部です。
血圧は、医療者と相談した方法で測り、記録を診察時に見せましょう。心房細動では測定値がばらつくこともあるため、1回の数値だけで薬を増減しないでください。
食事は、小さな工夫から
- 麺類の汁は、全部飲まずに残す
- しょうゆやソースは、かけるより少量つける
- 主食・主菜・副菜を、できる範囲で組み合わせる
特定の食品だけで心房細動を治せるわけではありません。食事制限がある方は、持病に合わせた方法を相談してください。
④ 体重の目標は、人それぞれ
肥満がある方では、無理のない減量が心房細動の管理に役立つ場合があります。
一方で、やせている方、食欲が落ちている方、意図せず体重が減っている方は、減量を目指す必要はありません。
食事を極端に減らすのではなく、体格や筋力、持病に合わせて目標を相談しましょう。
⑤ いびきや、睡眠中の呼吸停止を相談する
心房細動には、「睡眠時無呼吸症候群」が関係することがあります。
- 大きないびきがある
- 寝ている間に呼吸が止まると指摘された
- 日中に強い眠気がある
このような場合は、診察で伝えてください。ご本人が気づかないこともあるため、ご家族からの指摘も大切な情報です。
すでに治療を受けている方は、治療を続け、機器が使いにくいなどの困りごとがあれば相談してください。
⑥ 禁煙に取り組む
喫煙は、心房細動や心臓・血管の病気に関係するため、禁煙が勧められます。
「一人ではやめにくい」と感じる場合は、医師や薬剤師に相談してください。禁煙を支える治療や方法を、一緒に考えることができます。
コーヒーは、必ずやめる必要がありますか?
通常のコーヒー摂取が、心房細動の危険性を高めるとは限りません。心房細動がある方全員に、コーヒーを禁止する必要はありません。
ただし、飲んだあとに動悸が出る方は、量を減らす、カフェインの少ない飲み物に替えるなどして相談してください。
心房細動を予防する目的で、コーヒーを飲み始めたり、量を増やしたりする必要もありません。
脈や症状の変化を、受診時に伝える
動悸などが出たときは、次のことをメモしておくと、診察で伝えやすくなります。
- いつ始まったか
- どのくらい続いたか
- 息切れ、胸痛、めまいを伴ったか
- その前に運動や飲酒をしていたか
スマートウォッチなどの記録があれば、受診時に見せてください。ただし、通知だけで診断が確定するわけではなく、通知がないことだけで心房細動を否定することもできません。
記録するために、受診や救急車の要請を遅らせないでください。強い症状があるときは、記録よりも対応を優先してください。
セルフケアで様子を見ないほうがよい症状
次の症状がある場合は、119番へ
- 突然、片方の手足に力が入らない、顔がゆがむ
- 突然、ろれつが回らない、言葉が出ない
- 強い胸痛や、強い息苦しさがある
- 失神した、意識がおかしい
脳卒中を疑う症状は、短時間で治まっても様子を見ずに119番へ連絡してください。
今日から、一つ選んでみませんか?
- お酒の代わりになる飲み物を用意する
- 許可された範囲で、短い散歩をする
- 血圧を記録して、次の診察に持っていく
- いびきや呼吸停止の指摘を、医師に伝える
できない日があっても、無理のない形に調整して続けていきましょう。運動や食事、薬について気になることがあれば、医師や薬剤師に相談してください。





