ブログ
滲出性中耳炎の治療薬
滲出性中耳炎の治療薬
滲出性中耳炎は、 鼓膜の奥に液体(滲出液)がたまる病気です。
急性中耳炎のような強い炎症がないことも多く、 治療の目的は、 耳管の働きを改善し、 たまった液が排出されやすい状態を作ることです。
① カルボシステイン
滲出性中耳炎で最もよく使われる薬のひとつです。
「痰を出す薬」というイメージがありますが、 耳や鼻の粘膜を整える作用があります。
カルボシステインには、 耳管の働きを助け、 滲出液が排出されやすい状態へ導く効果が期待されています。
② 抗アレルギー薬
アレルギー性鼻炎がある場合には、 鼻の炎症を改善するために使用されることがあります。
鼻の通りが良くなることで、 耳管の働きが改善することがあります。
③ 点鼻薬
鼻の炎症や腫れを改善するために、 点鼻薬が使われることがあります。
特にアレルギー性鼻炎を伴う場合には、 重要な治療のひとつです。
抗菌薬は必要?
滲出性中耳炎では、 急性中耳炎のような細菌感染が主な原因ではありません。
そのため、 通常は抗菌薬が長期間必要になることはありません。
薬で改善しない場合
滲出液が長期間残る場合や、 聞こえにくさが続く場合には、 鼓膜切開や鼓膜換気チューブ留置術が検討されることがあります。
特に小児では、 聞こえにくさが言葉の発達や学習に影響することがあるため、 定期的な診察が重要です。
まとめ
- 滲出性中耳炎では耳管の働きを改善する治療が中心です
- カルボシステインがよく使用されます
- アレルギー性鼻炎がある場合は鼻の治療も重要です
- 通常は抗菌薬が中心の治療ではありません
- 改善しない場合は鼓膜切開やチューブ留置が検討されます
関連ページ
中耳炎の種類や薬についてまとめています
急性中耳炎の治療薬
急性中耳炎の治療薬
急性中耳炎では、 症状の程度や年齢に応じて治療が行われます。
治療の目的は、 痛みを和らげること、 炎症を改善すること、 再発を防ぐことです。
① 抗菌薬
急性中耳炎の多くは、 細菌感染が関係しています。
そのため、 細菌による感染が疑われる場合には、 抗菌薬が使用されます。
よく使われる薬
- アモキシシリン
- クラブラン酸・アモキシシリン配合剤
- セフェム系抗菌薬
ただし、 すべての急性中耳炎で抗菌薬が必要になるわけではありません。
② 痛み止め
急性中耳炎では、 耳の痛みが強くなることがあります。
特に夜間は痛みが強くなり、 眠れなくなることもあります。
よく使われる薬
- アセトアミノフェン
痛みを我慢せず、 医師や薬剤師の指示に従って使用しましょう。
③ 鼻の薬
耳と鼻は耳管でつながっています。
鼻水や鼻づまりが続くと、 耳管の働きが悪くなり、 中耳炎が治りにくくなることがあります。
よく使われる薬
- カルボシステイン
- 抗アレルギー薬(必要時)
カルボシステインは、 鼻や耳の粘膜を整え、 耳管の働きを助ける目的で使用されます。
重症の場合
鼓膜の奥に膿がたまり、 強い痛みや発熱がある場合には、 鼓膜切開が行われることがあります。
鼓膜に小さな穴を開けて、 膿を排出する治療です。
まとめ
- 急性中耳炎では抗菌薬が使われることがあります
- 痛み止めは大切な治療のひとつです
- 鼻の治療も中耳炎改善には重要です
- カルボシステインは耳管の働きを助ける目的で使われます
- 重症の場合は鼓膜切開が行われることがあります
関連ページ
中耳炎の種類や薬についてまとめています
中耳炎の種類
中耳炎にはいくつか種類があります
「中耳炎」と呼ばれる病気にも、 いくつかの種類があります。
種類によって症状や治療法が異なるため、 まずはどのタイプの中耳炎かを知ることが大切です。
急性中耳炎
風邪などをきっかけに、 鼻の奥の細菌やウイルスが耳管を通って中耳へ入り、 急激な炎症を起こす病気です。
- 耳の痛み
- 発熱
- 耳だれ
- 機嫌が悪い(小児)
治療では、 痛み止めや抗菌薬が使用されることがあります。
滲出性中耳炎
鼓膜の奥に液体(滲出液)がたまる病気です。
急性中耳炎のあとに起こることや、 鼻炎・副鼻腔炎によって耳管の働きが悪くなることで起こります。
- 聞こえにくい
- 耳がつまった感じ
- テレビの音を大きくする
- 呼びかけに反応しにくい
痛みや発熱がないことも多く、 気づかれにくい病気です。
鼻の治療や経過観察が中心となります。
その他の中耳炎
慢性中耳炎
鼓膜に穴が開いた状態が続き、 耳だれや難聴を繰り返す病気です。
真珠腫性中耳炎
鼓膜の一部が奥へ入り込み、 周囲の骨を壊しながら進行する病気です。
放置すると難聴やめまい、 顔面神経麻痺などにつながることがあるため、 手術が必要になることがあります。
関連ページ
中耳炎の種類や薬についてまとめています
Q&A|中耳炎で抗菌薬が出ないこともあるのですか?
Q&A|中耳炎で抗菌薬は必ず必要ですか?
いいえ。 中耳炎だからといって、必ずしも抗菌薬が必要になるわけではありません。
中耳炎の原因や症状の程度、年齢によって治療方針は異なります。
なぜ抗菌薬を使うの?
急性中耳炎の多くは、 風邪などをきっかけに細菌が中耳で増殖して起こります。
抗菌薬は、 その細菌を減らし、 炎症を改善するために使用されます。
抗菌薬を使わないこともあります
軽症の場合には、 体が持つ自然な治癒力で改善することがあります。
経過観察が選択されることがある例
- 症状が軽い
- 発熱がない、または軽い
- 耳の痛みが強くない
- 全身状態が良い
このような場合は、 痛み止めなどで様子をみながら経過観察となることがあります。
痛み止めも大切な治療です
中耳炎では、 耳の痛みが強くなることがあります。
そのため、 アセトアミノフェンなどの痛み止めが使われることがあります。
特に小さなお子さんでは、 痛みを和らげることも大切な治療のひとつです。
抗菌薬を飲むことになったら
- 自己判断で中止しない
- 決められた日数を守る
- 飲み忘れに注意する
- 下痢や発疹など気になる症状があれば相談する
症状が良くなったように見えても、 医師の指示なく中止しないようにしましょう。
まとめ
- 中耳炎で必ず抗菌薬が必要になるわけではありません
- 症状の程度や年齢によって治療方針が異なります
- 軽症では経過観察となることがあります
- 痛み止めも大切な治療です
- 抗菌薬が処方された場合は指示通り服用しましょう
治療について不安なことがあれば、 医師や薬剤師へご相談ください。
関連ページ
中耳炎の種類や薬についてまとめています
Q&A|綿棒で耳掃除してもいい?
Q&A|綿棒で耳掃除してもいい?
「耳かきは危ないから、綿棒なら大丈夫ですよね?」
薬局でもよく聞かれる質問です。
確かに綿棒は柔らかいため安全そうに見えますが、 実は使い方によっては耳のトラブルの原因になることがあります。
綿棒で耳あかを奥へ押し込んでしまうことがあります
耳の中は筒状になっています。
綿棒を奥まで入れると、 耳あかを取るつもりが、 反対に耳の奥へ押し込んでしまうことがあります。
綿棒で押し込まれた耳あかが固まると、 耳栓のようになり、 聞こえにくさや耳閉感の原因になることがあります。
耳の皮膚を傷つけることがあります
耳の皮膚はとても薄く、 体の中でもデリケートな場所です。
綿棒でこすり続けることで、 小さな傷ができることがあります。
その傷から細菌が入り、 外耳炎の原因になることもあります。
かゆみを悪化させることもあります
耳がかゆいと、 つい綿棒で触りたくなります。
しかし、 綿棒で刺激すると一時的には気持ちよく感じても、 皮膚が傷ついてさらにかゆみが強くなることがあります。
「かゆいから綿棒で触る」
→「皮膚が傷つく」
→「さらにかゆくなる」
この悪循環で外耳炎になる方も少なくありません。
綿棒を使うならここまで
綿棒を使う場合は、 耳の入り口付近を軽く拭く程度にしましょう。
耳の奥まで入れる必要はありません。
綿棒は使わずに、入浴後に耳の入り口についた水分を、タオルで拭く程度で十分です。
まとめ
- 綿棒だから安全とは限りません
- 耳あかを奥へ押し込んでしまうことがあります
- 耳の皮膚を傷つけることがあります
- 外耳炎の原因になることがあります
- 耳の入り口を軽く拭く程度がおすすめです
- 自分では耳掃除をせずに、定期的に耳鼻科を受診しても良いでしょう
耳の痛みやかゆみ、 聞こえにくさが続く場合は、 耳鼻咽喉科へ相談しましょう。
関連ページ
外耳炎と原因、予防についてまとめています







