2021/01/10 12:00

手袋をしていれば大丈夫?

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新型コロナウイルス感染症が感染拡大してから、手袋(ゴム・ラテックス・ニトリル製)を着用する方を見かけるようになりました。

感染症から身を守るための行動と考えてのことですが、病原体を周囲に広めてしまう危険性があることもご理解ください。

ゴム・ラテックス・ニトリル製の手袋をはめると、肌表面を、体液や有害な化学性物質から守ることができます。

手袋表面には、肌と同様に、病原体が付着します。

しかし、肌とは異なり、手袋をはめているときは、手を洗うことはありません。

医療・介護提供者が手袋をはめるときは、はめる前・脱いだ後、手を洗っています(訳者注:さらに、手袋を外すとき、病原体に触るリスクが高いことを学んでいるため、最初に着脱の練習をしっかりとしています)。

手袋をはめることは、手指衛生の代わりではありません

 

 

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◯手袋は、どのように病原体をひろめるのでしょうか?

手袋をはめたときは、きれいですが、

手を触れた場所(エレベータのボタン、買い物カート、ガソリンスタンドの持ち手など)から、手袋表面に病原体を集め、

手を触れた他の場所に病原体を広めます。

「手袋をはめる」ことで安全になるのではありません

「流水と石けんでの手洗い」や「手指消毒」が

手をきれいにし、病原体拡散を食い止めることができます。

 

 

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◯手袋は、完全なバリアではありません

手袋には、肉眼では見えない、微小な穴があいています。

  • 短時間のうちに、数千もの病原体が穴を通って進入し、肌表面に到達します
  • 病原体は、手袋の内側にも、外側と同様に存在する可能性があります
  • 手袋は、爪や宝石、摩耗によって生じた穴で損傷されます
  • ビニール、ラテックス、ニトリル製手袋は、湿気や熱・化学物質で損傷されます

 

 

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◯顔に触らないようにしましょう

知らない間に、つい触っています

目・鼻・口を触らないようにしましょう。病原体の侵入口になるからです。

手袋をはめると、安全の過信をしてしまいがちです。手袋表面は清潔ではありません。素手よりも、病原体が付着している可能性もあります。

大切なことは、頻回に、流水と石けんで手を洗い手指消毒をすることと、顔を触らないようにすることです。

 

 

参考)米国感染管理疫学専門家協会

https://apic.org/wp-content/uploads/2020/05/ConsumerFlyer_Gloves-HIRESnoBleed_Updated.pdf

 

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訳者注釈)

ここで記載されていることは、決して、「手袋は危険だ」ということではありません

手袋は万能というわけではないことを伝えるものです。あくまでも、基本的な手指衛生(頻回に、流水・石けんで手洗い、手指消毒)を行うことが大切です。そのうえで、個別の事情に応じて、対処する必要があります。

なかには、ラテックスアレルギーの方もいらっしゃいます。ラテックス製手袋をはめることが、健康上の不利益になる方もいることは、あらかじめご理解ください。