2024/08/30 18:00

調剤報酬/令和6年 調剤報酬改正(10月から開始される制度)

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 医療機関で支払う医療費は、国が定めた「診療報酬」制度に従って算定しています。この制度は、2年ごとに改正されます。通常、4月1日に改正されます。

 令和6年は、6年に一度訪れる、「医療保険制度」と「介護保険制度」と「障害福祉サービス」、同時改正がありました。非常に大規模な改正であるため、医療保険制度については、基本的に6月から開始されました。一部の制度は、10月から開始されることになりました。

 

 10月から開始される制度で、調剤薬局に関連する事項として、先発医薬品に対する自己負担の制度が変更になります。

 

 国は、医療制度を守るために、医療経済の観点から、後発医薬品の使用を推奨しています。そのため、先発医薬品のうち、後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)については、後発医薬品を使用することを推奨しています。

 そのため、後発医薬品のある先発医薬品を使用するには、差額の一部を、患者さんにご負担いただく制度になりました。

 

 もちろん、理由があって先発医薬品が必要な場合があります。

 先発医薬品を、従来通り保険適用する場合

・先発医薬品が、医療上の理由から必要であることを、医師・歯科医師や薬剤師が認める場合

 ・薬効の違い・副作用・相互作用の違い

 ・製剤の特徴(安定性や嚥下のしやすさ) など

・後発医薬品の供給困難問題等、先発医薬品しか在庫していない場合

上記の場合は、保険適用されます。

 

上記には該当しない場合で、患者さんのご希望で、先発医薬品を使用する場合に、特別な料金のご負担をお願いしなければならなくなりました。

 

実際に費用を計算してみました

○従来通り、保険適用の場合

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○選定療養に該当する場合

例に挙げた場合では、結果として、41円、自己負担が高くなる計算になりました。(8月29日現在の情報に基づいて計算)

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後発医薬品についてご不安な点などございましたら、きちんとお伝えしたいので、お気軽にお尋ねください。

 

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参考情報)

1. 厚生労働省ホームページ >令和6年度診療報酬改定について

2. 九州厚生局ホームページ >令和6年度診療報酬改定について 

3. 厚生労働省ホームページ >後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について

2024/08/29 18:00

こはく/領収書・医療費(R6.10〜)

 当薬局では、以下のような領収書を発行しています。 

 薬局で支払う金額は、国が定めた規定の通りに、薬局毎、薬の内容(種類・数量)、サービスの内容で金額が決まります。医療用医薬品の価格の仕組みについて、領収証の見方を、以下の通りご説明します。

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<保険が適用される医療費> 主なものを以下に示します

① 調剤技術料 

調剤基本料 

 保険薬局が処方せんを受け取り調剤したことに対する基本料で、受付回数1回に対して算定します(基本的に、毎回算定されるものですが、同日に複数の処方せんを持ってこられた場合は、1回だけの算定になります)。調剤基本料にはいくつかの区分があるため、薬局ごとに異なります(該当する区分の料金を算定します)。 さらに、「薬局の機能評価(施設基準を満たす場合)」および「受付日と時間(深夜加算、休日加算)」に対する加算があります。 調剤料 調剤する作業(技術)に対して算定される点数です。 薬の種類(内服薬、外用薬、頓服薬)や日数によって、定められています。内服薬は、用法(飲み方)毎に、外用薬や頓服薬は種類数に応じて、算定します。

 

 

② 薬学管理料 

薬剤服用歴管理指導料 

 患者さんが安全に薬を使用するために必要な情報を薬局で管理し、それに基づき、服薬指導を行い、文書で情報を提供することに対して算定されます。 提供する情報には、お薬手帳を通じた情報提供、処方された薬の相互作用や薬物アレルギー等の確認、副作用のチェック、残薬確認、後発医薬品に関する情報提供を含みます。 他にも、高度な安全管理が必要な薬を調剤した場合、患者さんの承諾のもと他の医療機関に処方されている薬の内容を連絡した場合、重複投薬を発見し対処した場合、在宅を訪問して服薬指導を行った場合など、実際に行った調剤サービスに対し加算が発生する場合があります。

参考)「薬剤服用歴管理指導料」に関する説明はこちらのページ

 

 

③ 薬剤料 

 医療用医薬品の価格です。価格は、国が定めた薬価基準で定められています。 

 

 

④ 特定保険医療材料 

 在宅での自己注射が認められた注射薬に伴い使用が認められた医療材料の価格です。 

 

 

<保険が適用されない医療費>下記の項目には、医療保険が適用されません。(乳幼児福祉医療費支給制度など公費負担の対象外です)

⑤ 評価療養・選定療養 

 保険が適用されない保険外診療に関する医療費です。 

 令和6年10月から、後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養制度が開始されます。

 

 

⑥ その他 

 容器代などが該当します。

 [容器代一覧]・60 cc 水剤容器 50円、・100 cc 水剤容器 60円、・200 cc 水剤容器 60円、
 ・点鼻容器 60円、・軟膏つぼ(6 mL) 20円

 詳細な内容は、明細書をご参照ください。 

 

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 医療費の計算は、国が定めた「診療報酬」制度に従って算定しています。この制度は、2年に一度改訂されます。 上記の内容は、令和6年診療報酬制度の内容を示しています。 

 また、領収書の再発行はできませんので、大切に保管をお願いします。ただし、紛失の場合は、自己負担金額を証明する書類を発行することができます。これは、医療費控除などの申請にも使用していただけます。詳しくは、お問合せください。

 

令和6年診療報酬制度に関するお知らせ(詳細はこちら)

 

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領収書をなくした場合、再発行はできませんが、支払い金額を証明するための書類は作成できますので、ご相談ください。

【薬局活用】申請書類の作成は、ご相談ください

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以前のページ http://kohakudo589.com/info/1932027

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記事編集の記録)

2024.8.29 長期収載品の選定療養について追記しました。

2021.12.15 医療費控除の申請に必要な領収書などに関連した「申請書類の作成は、ご相談ください」の記事へのリンクを追記しました。

2020.04.01 令和2年4月1日付けで診療報酬制度が改正されたことを受けて、記事を編集しました。

2019.10.01 令和元年10月1日付けで診療報酬制度が改正されたことを受けて、編集しました。