2021/01/08 12:00

マスクについて考えてみましょう⑦ 〜マスクの適応策・代替策〜

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◯ マスクの適応策・代替策

 

CDC は、マスクを着用できない場合・人がいることを承知しています。マスクを着用できない人は、可能な限り配慮するように心がけましょう。対人活動において、マスクが着用できない場合でも、COVID-19 の拡散を減少させるための対策をいくつか例示します。

 

 

◇ マスクが着用できない状況

 

   マスクを着用できない時には、他者との距離をあけましょう

 

 

⭐︎ 食事

   飲食物を口に運ぶ時を除いて、レストランで食事をする時スタッフと会話する時は、マスクを着用しましょう。レストランやバーの状況では、180 cm 以内での人との接触機会が増えるため、COVID-19 拡大リスクが増加します。マスク着用は、いかなる感染リスクにたついても、COVID-19 拡大リスクを減少させる可能性があります。

 

⭐︎ 水泳

   海やプールでの水泳などのようなマスクを濡らす活動をする時は、マスクは着用しないようにしましょう。マスクが濡れると、本来の効果を発揮しないばかりか、呼吸を妨げます。

 

⭐︎ 高負荷な活動

   公共の場ではマスクを着用すべきではありますが、高負荷な身体活動をするため、マスクを着用できない場合には、換気が十分な場所を選び(室内と室外の換気など)、活動中は他者と180 cm 以上の距離を取りましょう。

   マスクの着用が可能な場合でも、マスクが汗で濡れたら、清潔なマスクと交換しましょう。

   マウスガードやヘルメットが必要ない活動を選びましょう。それらの防具と一緒にマスクを着用するのは、呼吸を妨げるため危険です。

   スポーツ中にマスクを着用している子供は、危険がないように見守りましょう。

 

 

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◇ マスクの着用が困難な方

 

⭐︎ 何らかの障がいを持つ人(2歳未満及び2歳以上)

 

認知・知的・発達・感覚・行動などの障がいのため、マスクを正しく継続して着用することが困難な方もいます。

それらの方々がマスクを着用できるかは、下記の項目が可能かどうかで判断してください。

   正しくマスクを着用することができる

   頻繁にマスクや顔に触れることを止めることができる

   鼻水やよだれ、唾液がマスクにつかない

   介助なしに自分でマスクを外すことができる

 

もし、マスクを正しく着用できなかったり、マスク着用を耐えられない場合には、マスクを着用すべきではありません。

このような障がいのためマスクが着用できない方は、下記の事項に気をつけましょう。

   介護者に、マスク着用についてのアドバイスをうけましょう

   適切なサイズのマスクをフィットさせましょう

   睡眠やうたた寝のときには、マスクを外しましょう。急に睡眠に落ちたり、連続的な管理が受けられないときには注意が必要です。

   特に、室内で、公共の場にいるときや同居者以外の人と接する時には、マスク着用を優先しないといけないのか、よく考えましょう。あなただけで他の人と離れて屋外にいるときや、同居家族と一緒にいる時には、マスク着用は不要な場合もあります。ただし、地域によっては、マスク着用が義務付けられている場合もありますので、規則に従ってください。

 

下記の方はマスクを着用しない方が良いです

 

   2歳未満の子供

   呼吸器疾患を有する人

   意識不明や麻痺など、手助けなしにマスクを外すことができない人

 

 

⭐︎ ろうあ者・聴力障がいを有する方

 

読唇術に頼る人と交流する場合、マスク着用しているとコミュニケーションが困難になります。

   透明マスクや透明パネル部分がある布製マスクの着用を検討しましょう。

   透明マスクが入手できない場合、筆談の使用、詳細な説明文、バックグランドノイズの低減など、マスクを着用していたり、唇が見えなくてもコミュニケーションが取れる方法を検討しましょう。

 

 

⭐︎ 何らかの疾患を有する方

 

疾患を有する人のほとんどは、マスク着用すべきです。

   もし、呼吸器疾患を有しており、安全にマスク着用できるか心配な場合、医療従事者とマスク着用の利益と不利益を十分に相談しておきましょう。

   もし喘息であってもマスク着用可能です。マスク着用について心配がある場合は、医療従事者に相談しましょう。

 

 

⭐︎ 屋外で労働する方

 

もし、マスク着用が熱中症を引き起こす可能性がある職場で働いている場合や、安全にマスク着用できるか心配な場合(マスクが機械にひっかかるなど)、下記の事項に注意しましょう。

 

   医療従事者と、職業上の安全性やどのマスクが良いか相談しましょう

   室内で他者と密接になるとき(集団出張やシフト勤務など)はマスクの着用を優先しましょう。いくつかの地域では、屋外であっても、公共の場でのマスク着用が義務付けられています。地域の規則に従ってください。

   寒い時には、スカーフやスキーマスクのような防寒着の下にマスクを着用しましょう。呼気や雪でマスクが湿ったら、新しい物と交換しましょう。あらかじめ予備を携帯しておきましょう。

 

情報元)"Considerations for Wearing Masks", 2020年12月18日公開.

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/prevent-getting-sick/cloth-face-cover-guidance.html

 

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関連記事一覧)

(1) マスクについて考えてみましょう①(記事へのリンク)、令和3年1月2日.

(2) マスクについて考えてみましょう②  〜マスクのエビデンス〜(記事へのリンク)、令和3年1月3日.

(3) マスクについて考えてみましょう③ 〜マスクつける?つけない?〜(記事へのリンク)、令和3年1月4日.

(4) マスクについて考えてみましょう④ 〜マスクの種類(総説)〜(記事へのリンク)、令和3年1月5日.

(5) マスクについて考えてみましょう⑤ 〜マスクの種類(各論①)〜(記事へのリンク)、令和3年1月6日.

(6) マスクについて考えてみましょう⑥ 〜マスクの種類(各論②)〜(記事へのリンク)、令和3年1月7日.

(7) マスクについて考えてみましょう⑦ 〜マスクの適応策・代替策〜(記事へのリンク)、令和3年1月8日.

(8) マスクについて考えてみましょう⑧ 〜二酸化炭素と寒気〜(記事へのリンク)、令和3年1月9日.

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訳者のひとこと)

感染対策は、個別の状況に応じて、適切な方法を選択しましょう。

マスク着用できない人に対しても、思いやりを。